2020 Fiscal Year Research-status Report
放射線療法に伴う味覚障害の唾液メタボローム解析による病態解明と治療への応用
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20K18493
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
八岡 和歌子 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医員 (20865208)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | メタボローム / 放射線治療 / 味覚障害 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度は、頭頸部がん放射治療を施行中の患者に対し、以前行った唾液採取の適切性や実現可能性を予備研究によって評価した研究の論文作成ならびに学会発表の準備を行った。 がん治療中の患者の口腔内は粘膜炎による疼痛、唾液分泌量の低下などにより、非侵襲的とはいえ、継続した唾液の採取が困難となる可能性が懸念される口腔合併症の重症度が高く、かつ唾液採取が最も困難と思われる頭頸部放射線治療中の患者の唾液検体採取状況、及びメタボローム解析の適正を評価した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画において初年度は院内IRBの承認を得て、メタボローム解析に必要な機材の準備が整った。このことから本研究は概ね順調に進展していると考える。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の研究計画に則り、次年度は がん治療時の副作用である味覚障害を対象とし、頭頸部がん放射線治療中の患者の唾液中の微小代謝産物(メタボローム)を網羅的に解析、比較することで、頭頸部がん放射線治療中の味覚障害を生じた患者に特異的に濃度が変化する代謝物を網羅的に検索する研究を開始する。次年度末までに予定された患者数の登録を終了させたいと考えている。
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Causes of Carryover |
メタボローム測定のための消耗品の購入について、一括購入が望ましいために、次年度に繰越させていただきました。
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