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2023 Fiscal Year Research-status Report

う蝕象牙質に対する修復治療の予後向上を目指した多面的基礎研究

Research Project

Project/Area Number 20K18495
Research InstitutionHokkaido University

Principal Investigator

松本 真理子  北海道大学, 大学病院, 助教 (30733969)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2025-03-31
Keywordsう蝕象牙質
Outline of Annual Research Achievements

う蝕象牙質は、著明に脱灰と軟化をしており細菌感染のあるう蝕象牙質外層と、脱灰と軟化はあるものの細菌感染がなく、再石灰化を期待できるう蝕象牙質内層(う蝕罹患象牙質)があり、う蝕象牙質内層は保存して修復することがMinimal Intervention(MI)の治療概念において基本となっている。近年では、歯髄を温存する目的で、感染象牙質を意図的に残し、そこに覆髄剤を貼付することで、残置した感染象牙質の無菌化や再石灰化、第三(修復)象牙質の形成を促進して治癒を図る治療法であるAIPC(非侵襲性歯髄覆罩)が選択されることもあり、その後の修復処置は、健全象牙質とは性質の異なる象牙質に対して行う必要がある。健全象牙質とは異なる性質のう蝕罹患象牙質に対して確実な修復処置を行うことは二次う蝕の発症を防ぐことに繋がるため非常に重要であるが、未だ長期的に安定した接着の獲得には課題がある。
そこで、本研究において、う蝕罹患象牙質の形態学的、物理的、化学的性質、また修復材料との接着界面に関して多面的な評価を行うことにより、その後の修復材料との接着をより確実とすることにつながるデータの獲得を目指す。
本研究では、う蝕を有するヒト抜去歯を使用し、顕微鏡による形態観察および組成分析、硬さ試験、結晶構造分析を行う予定にしている。これまでに、硬さ分析について、カリオテスターにて健全象牙質を用いて予備試験を行なったが、安定したデータが得られなかったため、VickersやNanoindentationでの測定を検討する予定である。また、う蝕象牙質内の結晶内微細構造、結晶化度や結晶相、結晶格子変化についての分析についてはμRamanとX-ray diffraction analysesなどによりを実施していく予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

出産と育児により中断していたため。

Strategy for Future Research Activity

所属機関の変更に伴い、ヒト抜去歯を使用することによる倫理申請、使用機器の探索に対して時間を要する。SEM/EDXについては使用可能環境にあり、形態学的観察から実行していく予定である。硬さ試験に関しては、VickersやNanoindentationでの測定については、管間象牙質、管周象牙質、象牙細管の部位によりデータが異なることから、部位特異的にデータをとり、ばらつきが少なく、他データとの関連づけができるよう工夫する必要があると考える。
結晶構造についてはXRD、硬さ試験においては、ビッカースもしくはナノインデンテーションを用いて評価を行い、それぞれのデータの相関を分析していく予定。

Causes of Carryover

出産、育児により研究中断しているため。令和6年4月1日より復帰し研究再開するので、今後予定している研究計画を遂行する。
SEM/EDX観察、VickersやNanoindentationでの測定、μRaman、X-ray diffraction分析に関連した試料作製用材料、機器使用、観察、分析に関わる費用、また成果の学会発表、旅費や論文執筆費用に使用していく予定である。

URL: 

Published: 2024-12-25  

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