2021 Fiscal Year Research-status Report
自動根管形成・応力解析装置によるNiTiファイルの形成動作と応力発生の規格化解析
Project/Area Number |
20K18498
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
牧 圭一郎 東京医科歯科大学, 東京医科歯科大学病院, 特任助教 (80868274)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ニッケルチタンロータリーファイル / 根管追従性 / 垂直荷重 / トルク / 根管形成能 / 往復回転運動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は以下の2つのプロジェクトで構成されており、それぞれの本年度の実績について概要を記載する。 1. NiTiファイルの挿入圧がファイルの根管追従性と形成中の応力に及ぼす影響の解析 自作型自動根管形成・応力解析装置を改造し、装着したNiTiファイルが自由落下できる状態で装置に重りを乗せることにより根尖方向荷重をコントロールできる状態に改造を行い、挿入圧を1N、2N、3Nとし、実験を行った。その結果、根尖方向荷重を増加させた場合、根管追従性が良好になるとともに、垂直荷重(根尖、歯冠側方向)の増加と形成時間の短縮が生じたが、切削方向のトルクには影響を与えないとの結果が得られた。本研究の結果は、日本歯科保存学科2020年度秋季学術大会(第153回)にてポスター発表を行い、優秀ポスター賞を受賞した。その後学術論文を作成し、Materials(IF=3.623)に投稿し、2022年4月にアクセプトされた。今後は様々な種類のNiTiファイルに対して同様の実験を行い、機械的性質の違いがどのように影響を与えるか更なる検証を行う予定である。 2. 異なる角度の往復回転運動が根管追従性および形成中の応力におよぼす影響の解析 異なる角度の往復回転運動で根管形成ができるようエンジンを改造し、これを自動根管形成・応力解析装置に装着して根管形成を行った。その結果、往復回転運動の違いは、根管形成中にNiTiファイルが根尖方向に引き込まれる力に影響を与える可能性が示唆された。本研究の結果は、日本歯科保存学科2020年度秋季学術大会(第153回)にてポスター発表を行い、現在Journal of Endodontics(IF=4.171)投稿に向けて、学術論文作成中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
プロジェクト1については学術論文に掲載され、予定通りの進捗状況である。。 プロジェクト2についても順調に研究は進んでおり、2022年度中の論文掲載を目指す予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
プロジェクト1については、今後抜去歯根管を用いた実験を予定しており、現在使用するNiTiファイルの選定中である。2022年度中に実験を完了し、学会報告を行い、国際的学術雑誌に投稿を予定している。実験系の構築は完了しているため、今後推進していく予定である。 プロジェクト2については、現在投稿準備中であるため、それと並行して抜去歯根管を用いた新規実験の計画を立てていく予定である。プロジェクト1と同様に、本年度中の実験完了を目指し、来年度には国際的学術雑誌に投稿を予定している。
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Causes of Carryover |
コロナウイルス感染拡大により、参加予定であった国内および海外学会が中止もしくはWeb開催となったため
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