2020 Fiscal Year Annual Research Report
ファイバーの局在・異方性を考慮した新規間接法支台築造の開発
Project/Area Number |
20K18505
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
須崎 尚子 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (10845853)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ファイバー / ポストコア / 間接支台築造法 / 破壊抵抗性 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年のグラスファイバー配合強化型レジンを用いた歯科材料の開発は目覚ましく、支台築造用のファイバーポストだけではなく、グラスファイバーウィスカをランダムに配合したコンポジットレジン、筒状のファイバースリーブ、ファイバー材料を編み込んだリボン状にしたシートやシート状に織り込んだグラスファイバーに樹脂を含浸させたグラスファイバー強化型のレジンディスクなど様々なものが挙げられる。そこで、これらの材料を用いて修復歯の破折抵抗性に優れる間接法ポストコアを作製することを着想した。 本研究の目的は、形状および容量の異なるファイバー材料を支台築造に応用して作製した間接法ファイバーポストコアのうち、残存歯質が薄く脆弱となった失活歯の破壊抵抗性を最も効果的に向上できる支台築造法を検索することであった。 本研究の学術的独自性は、これまで支台築造には用いられたことのない各種ファイバー材料(CAD/CAMレジンディスク、ファイバーリボンおよびウィスカ配合CR)を用いて、その臨床有用性を失活歯の破壊抵抗性の向上という視点から従来のファイバーポストと比較する点である。作製したファイバーポストと接着性レジンを用いて歯根と一体化することで、残存歯質の少ない失活歯の飛躍的な補強効果が期待できる。 研究期間には、残存歯質が薄く脆弱になった失活歯を想定し、ポスト孔を形成したウシ歯根象牙質に対してファイバー材料(グラスファイバー強化型レジンディスク)を用いて間接法ポストコアを作製し、修復歯への適合性と歯根象牙質への接着強さの評価を行った。また、間接法ファイバーコアをジルコニアクラウンにて修復した失活歯を静的破壊試験に供し、破壊抵抗性およびマイクロCTにより破壊様式を分析した。
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Research Products
(1 results)