2020 Fiscal Year Research-status Report
歯周病と非アルコール性脂肪肝炎における新規バイオマーカーの検討
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20K18519
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
大野 祐 愛知学院大学, 歯学部, 助教 (80824151)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 歯周炎 / NASH / ANGPTL2 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度に行った実験内容としては以下の内容である。 12週齢の NASHモデルマウス(C57BL/6J-NASH)を用い、上顎第二大臼歯に 5-0絹糸を留置することより炎症を惹起させ、実験的歯周炎モデルとする。また炎症状態長期化のため片側2週間絹糸の留置を行い、計4週間歯周炎状態を維持する。なお 擬似処置を行った NASHモデルマウスを対照群とする。実験的歯周炎惹起後、2、4週間ごとに体重測定、μ-CTを用いた歯槽骨吸収の解析ならびに尾静脈から採血を行う。16週齢にて屠殺後、歯周組織、肝臓を採取した。その後凍結包埋にて歯肉における連続切片を作製し、組織染色を用いて炎症性細胞浸潤および ANGPTL2の局在を病理組織学的に評価した。この結果より、歯周炎の惹起による歯周組織局所におけるANGPTL2タンパク産生量を可視化して評価する。 またパラフィン包埋にて肝臓の組織切片を作成し、NASHの病態確認および肝臓でのANGPTL2の局在を確認するため、肝細胞の線維化、風船化、炎症性細胞浸潤などの病理組織学的評価を行った。またANGPTL2の遺伝子発現量を Real-time quantitative PCR (qPCR)法で測定し、評価した。 以上の内容を実行したところ、NASHモデルマウスにおいて、実験的歯周炎を惹起させることによりNASH病態の進行が促進される傾向であることが確認された。 歯周組織局所において、凍結切片を作製し、病理組織学的評価をしたところ、歯槽骨の吸収ならびに炎症性細胞の浸潤が確認でき、歯周局所で炎症が惹起されていることが確認された。肝臓サンプルにおいては、複数の炎症性サイトカインとターゲットとしているANGPTL2の遺伝子発現の増加が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画していた研究計画に沿って実験は順次進行している。タンパク質産生解析についてはやや望んでいる結果が認められないものの、今後サンプル数を増やし、再度実験を行っていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
現状は当初計画していた通りに研究は進行しているため、今後も予定通りに研究を実行していくよう努力する。
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Causes of Carryover |
研究計画よりも、動物サンプル作製の時期が早まり、一気にコストがかかることが予想されたため、前倒しで交付金を交付して頂いた。しかしながら、新型コロナウィルスの影響で、NASHモデルマウスの供給がストップしてしまい、当初の計画通りサンプル作製を行うこととなった。
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