2021 Fiscal Year Annual Research Report
ナノハイドロキシアパタイト含有レジンを用いた新規接着性直接覆髄材の創製
Project/Area Number |
20K18538
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉田 晋一郎 九州大学, 大学病院, 助教 (30778866)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 4-META/MMA-TBBレジン / nano hydroxyapatite / 歯髄幹細胞 / 修復象牙質 / 直接覆髄 |
Outline of Annual Research Achievements |
Western blottingおよびinhibitorを用いた分化誘導実験により、30% naHAp/SBがMEK/ERK経路を介して歯髄幹細胞の象牙芽細胞様分化を促進することが明らかとなった。次に、naHAp/SB中に含まれるCaに着目し、CaイオンチャネルあるいはCa感知受容体Calcium-sensing receptor (CaSR)を介して細胞内シグナル伝達が行われるのではないかと仮説を立てた。Ca release assayにより、naHAp含有SB(naHAp/SB)は歯髄幹細胞の象牙芽細胞様分化を促進するのに十分量のCaイオンを放出しないことが明らかとなった。そこで、CaSRの関与を立証すべく、CaSRのアンタゴニストであるNPS2143が30% naHAp/SBによる歯髄幹細胞の象牙芽細胞様分化に及ぼす影響について検討した。その結果、NPS2143は象牙芽細胞様分化を有意に抑制し、MEK/ERK経路に加えてCaSR経路が関与していることが明らかとなった。次に、CaSRをノックダウンした歯髄幹細胞を作成し、MEK/ERK経路の活性化に及ぼす影響について検討した。その結果、CaSRのノックダウンはMEKおよびERKのリン酸化を抑制し、CaSRがMEK/ERK経路の上流に位置することが明らかとなった。上記内容をもとに論文執筆を行い、現在既にpublishされている(Yoshida S et al., Mater Sci Eng C Matr Biol Appl, 2021)
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