2022 Fiscal Year Annual Research Report
歯髄幹細胞ニッチ形成の基礎となる血管ネットワークの解明
Project/Area Number |
20K18544
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
三友 啓介 東京歯科大学, 歯学部, 助教 (90844051)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 歯髄 / 毛細血管 / TypeH毛細血管 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度は歯髄・歯周組織の血管網にはCD31・Endomucinが共に強陽性であるタイプH血管が存在するか解明を試みた。野生型のC57BL/6Jマウス(1w・4w・12w・aged)の歯髄・歯周組織を用いて凍結切片を作製し、抗CD31抗体と抗Endomucin抗体による2重蛍光免疫染色を行った。その結果、1wマウス歯髄では豊富な血管網を認め、CD31・Endomucin共に強陽性であるTypeH血管は象牙芽細胞層に沿って多く存在することがわかった。4wマウス歯髄では以前TypeH血管は象牙芽細胞層に沿って存在するもののその局在は歯冠から歯根へ移ったことが示唆された。12Wになると、歯髄内のTypeH血管はほとんど認められず、CD31陽性血管がそのほとんどを占めていた。一方歯根膜では、遠心根より近心根の歯根膜にTypeH血管が多く認めた。また歯髄とは違い経年的変化があまりないことが示唆された。 ImageJを用いた定量解析でも、歯髄では有意差をもってTypeH血管は経時的に減少するが、歯根膜では経時的に有意な差はないことがわかった。以上より、歯髄内のTypeH血管は存在するが、その血管量は経年的に減少していくことが明らかとなった。またTypeH血管と硬組織形成との関連性について検討した。野生型のC57BL/6Jマウス(4w・8w・12w)にカルセインラベリングし新生硬組織を標識したうえで、抗Endomucin抗体による蛍光免疫染色を行った。その結果歯髄・象牙質ではカルセインラベリングされた新生硬組織直下にEndomucin陽性血管を多く認めた。これよりEndomucin血管は歯髄内の硬組織新生に寄与することが示唆された。現在この結果を踏まえて論文を執筆中であり、英論文雑誌に投稿予定である。
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Research Products
(2 results)