2023 Fiscal Year Research-status Report
脂質メディエーターの上皮細胞多層化制御による歯周炎発症抑制と歯根嚢胞治療法の開発
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20K18550
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Research Institution | Fukuoka Dental College |
Principal Investigator |
山本 美咲 (二階堂美咲) 福岡歯科大学, 口腔歯学部, 助教 (60845262)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | タイト結合 / 三次元培養 / 角化重層扁平上皮 / スフィンゴシン-1-リン酸(S1P) |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、タイト結合形成の分子機構に着目しながら、細胞の増殖・遊走・分化等多彩な作用をもつ脂質メディエーターであるS1P(スフィンゴシン-1-リン酸)を介した上皮のタイト結合形成と多層化制御に関わるシグナリング経路の解明と上皮細胞制御による歯周炎の発症抑制・歯根嚢胞の新規治療法の開発を目的とするものである。 in vitro実験系として、非角化重層扁平上皮様構造を有するマウスケラチノサイト細胞(K38)を生体内環境に近い三次元培養系で使用することとした。 in vivo実験系では、動物モデル作製を含む動物実験計画書の学内承認を得た。 in vitro実験系では、セルカルチャーインサートの膜上にK38細胞を播種し、airlift培養による三次元構築を行い、S1P受容体作動薬であるS1PR1作動薬(FTY720) または S1PR2作動薬(CYM-5520)による細胞の重層化(形状)を観察するため、三次元構築と各薬剤の至適濃度を探索した。 薬剤は、これまでの細胞実験で報告のある1-2μMとして三次元構築を実施したが、細胞重層過程を再現することができなかった。そこで、二次元(通常培養)での薬剤至適濃度探索に切り替えた。S1P受容体作動薬添加による細胞死は生じなかったため、薬剤添加に起因するものではなく、使用した細胞の状態に起因したものと考えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
産休・育休取得のため実験が行えなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度から今年度まで産前産後休暇・育児休暇があり実験を行えなかった。今後は二次元(通常培養)での薬剤至適濃度の検討を行い、三次元培養につなげていく。
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Causes of Carryover |
産休・育休を取得し実験が行えなかったため。
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