2021 Fiscal Year Research-status Report
MMA系レジンセメントのCAD/CAM冠に対する接着機構の解明と接着耐久性の向上
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20K18553
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
品川 淳一 東京医科歯科大学, 歯学部, 非常勤講師 (70848332)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | CAD/CAMインレー |
Outline of Annual Research Achievements |
部分的な歯牙のう蝕に対する保険適用の材料としては従来、樹脂とセラミック等のフィラーより成るコンポジットレジンまたは金属があった。2022年度より、CAD/CAMを応用しあらかじめ高度に重合させた樹脂を使用した高強度なCAD/CAMレジンブロックを使用したCAD/CAMインレーが保険収載された。 このCAD/CAMインレーへの接着試験を共同研究者として行い、2022年度6月の日本接着歯学会・国際接着歯学会合同学術大会で発表予定である。 CAD/CAMの冠修復以外への適応拡大に伴い、インレー修復(歯牙の部分修復)に応用可能となったため、同様に様々な症例に応用可能な材料との比較試験を行うことを企図した。 比較対象としては歯科用ジルコニアを選択した。ジルコニアは本邦においては保険適応外の材料であるが、CAD/CAMレジンブロックと同様、削り出し技術の発達によって歯科への応用が可能になった材料である。当初は白色を呈するもののジルコニア単独では歯牙の微妙な色彩を表現できず、色調のコントロールに優れた長石系の陶材のフレームとして使用または臼歯部に審美性を期待せず使用されていた。しかし現在高透光性、超高透光性ジルコニアという材料が開発され、ジルコニア単独で前歯でも使用できるような審美性が獲得され、大幅に適応範囲が拡大した。CAD/CAMにより比較的安価に修復物が作成できるため、世界的に広く応用されている。このジルコニアとの比較試験を行い、接着様式の違いなどを研究中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
CAD/CAMレジンブロックに関する研究発表を行えたため
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Strategy for Future Research Activity |
このCAD/CAMインレーへの接着試験を共同研究者として行い、2022年度6月の日本接着歯学会・国際接着歯学会合同学術大会で発表予定である。学術大会での質問・指摘を受け研究結果の考察を行い、筆頭著者としての論文作成に着手する
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス蔓延の影響により、当初計画していた独ミュンヘン大学へ訪問し先方の機材を使用した実験などが不可能な状況となり、研究の大幅な遅延があったため。
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