2020 Fiscal Year Research-status Report
歯髄由来幹細胞新規分離膜による歯髄組織由来膜分取幹細胞の分取法の確立
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20K18563
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
山本 耕平 長崎大学, 病院(歯学系), 医員 (20756407)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 歯髄幹細胞 / 新規分離膜 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、歯髄除去後の歯髄を再生する、真に細胞生物学的な歯髄治療法(歯髄幹細胞による歯髄と象牙質の再生)の実用化へ向けて歯髄由来幹細胞新規分離膜による歯髄組織由来膜分取幹細胞(tissue derived-MDPSCs)の分取法の確立を目的とする。 国立長寿医療研究センターにて2013年4月から、不可逆性歯髄炎に罹患し、健全な歯髄を有する不用歯を提供できる患者を対象に5症例の歯髄再生の臨床研究が実施された。その結果、安全性・有効性に問題ないことが確認された。実用化に向け、より高機能・高品質なヒト歯髄幹細胞を簡便、安価、高効率に分取可能な方法が必要である。 今回、新規分離膜(ネッパジーン)による歯髄由来幹細胞膜分取法(中島、2013年)と摘出したヒト歯髄組織片のExplant Culture( L. Spath、2010)を組み合わせ、歯髄幹細胞を分取・培養し細胞表面マーカーにて高品質な幹細胞であることを確認後、増殖能、遊走能、多分化能、RT‐PCR法やWestern blot法といった分子生物学的手法によりMDPSCs(歯髄膜分取幹細胞)、DPSCs、Explant Cultureと比較検討する。 コロナ渦による新規分離膜の開発の遅れがあり計画は遅れているがヒト歯髄組織由来のExplant Cultureの細胞表面マーカーの解析を始めており新規分離膜の入手後はすぐにでも取り掛かれるように準備を始めている。歯髄組織からのExplant Cultureの分取法の確立も行っている。 令和2年歯科保存学会春季学術大会(第153回)にて架橋形抑制コラーゲンにおける魚由来コラーゲンペプチドのin vitro石灰化に及ぼす影響を共同研究発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ渦による新規分離膜の開発の遅れがあり計画は遅れているがヒト歯髄組織由来のExplant Cultureの解析を始めており新規分離膜の入手後はすぐにでも取り掛かれるように準備を始めている。
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Strategy for Future Research Activity |
Explant Cultureの細胞表面マーカーの解析を始めている。コロナ渦による新規分離膜の開発がどうなるか今のところ不透明だがコントロールとなる歯髄組織からのExplant Cultureの分取法の確立法は研究を進めており新規分離膜が入手次第スムーズにできるように準備している。
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響による新規分離膜の開発や新規分離膜による歯髄組織由来歯髄幹細胞の研究が遅れたため新規分離膜等の購入を延期したことにより次年度使用額が生じた。令和2年度にはexplant cultureの歯髄幹細胞の解析は進めており、新規分離膜等の購入に必要な消耗品に使用予定である。
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