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2021 Fiscal Year Research-status Report

軟組織/硬組織親和性を有する新規ハイブリッドチタンメンブレンの開発

Research Project

Project/Area Number 20K18573
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

保田 啓介  広島大学, 病院(歯), 助教 (50781803)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywordsメンブレン / GBR / インプラント
Outline of Annual Research Achievements

本研究においては、チタンメンブレンの粘膜側にのみ紫外線処理によりコラーゲンコーティング層を形成することで粘膜軟組織親和性を向上させ粘膜の裂開を防止し、骨造成側は既存のチタン表面を残存させることで骨造成側のメンブレンの性能を妨げない「コラーゲンコーティングした生体軟組織親和性新規ハイブリッドチタンメンブレンを創造」するとの目的で研究を実施している.
本年度においては,まず材料特性評価としてチタンの片面のみにコラーゲンをコーティングすることに成功し,XPSにて確認した(裏面はチタンが露出し,表面はコラーゲンコーティングによりチタンが検出されなかったことにより).SEMによる表面観察においても表面のみコラーゲンが付着していることを確認した.
材料特性評価にて確認した濃度と架橋のための紫外線照射時間により作製した試料(表面のみコラーゲンコーティングをしたもの)の裏面上でマウス頭蓋冠由来骨芽細胞様細胞を培養し,細胞挙動を評価した.コントロールとしてコラーゲンコーティングを行っていないチタンディスクを用意した.これは,メンブレンを配置した際の造骨側に当たるため,骨芽細胞の挙動がコントロールとテスト群で差がないことが重要であるが,培養3日,7日においても両群に有意差は認められなかった.これにより,コラーゲンコーティングが造骨側の骨代謝に影響を及ぼさないことが明らかとなった.
今後の展開として,メンブレンの粘膜側面,つまりコラーゲンコーティング面に対する粘膜細胞挙動を検討していけば,本研究の有効性が明らかとなる予定である.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

一番の懸案事項として,チタンの片面にのみコラーゲンコーティングを行うことができるかどうかであったが,その点をうまく解決できたことがおおむね順調たる所以である.これにより,その後の実験においてはある程度結果が出ることが想定可能となっている.細胞実験に関してもこれまでの研究期間においてある程度習熟し,おおむね予定通り実験を進めることができている.
しかしながら,当初の予定と異なり,使用する細胞を用意するのに時間と費用を要したことから,本年度までに終了する予定であった粘膜細胞挙動に関する実験までは至っていない.ただし,基本的に行う実験作業は同様のものであるため,今後順調に行っていく予定である.

Strategy for Future Research Activity

現在においては粘膜細胞の手配が完了し,粘膜細胞挙動評価を行うところである.試料の準備に関しては本年度までで完了しているため,スムースに実験に移行していけると考える.
粘膜細胞挙動にかんするデータが出そろったところで学会発表および論文投稿を行う予定である.動物実験に関しては基本的には行う予定であるが,in vitroの研究において十分のデータが出そろった場合においてはその限りではない,
また,2022年度は研究のエフォートを上げる予定であるため,より一層の研究推進が可能と考える.かならず論文アクセプトまでもっていく予定である.

Causes of Carryover

当初本年度実行予定であった粘膜細胞挙動に関する実験が後ろ倒しとなったため,20万少々次年度使用額が生じた.そのため,現在手配している粘膜細胞挙動実験費用として2022年度の計上予定である.

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Published: 2022-12-28  

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