2023 Fiscal Year Research-status Report
ナノインデンテーション試験によるS-PRG作用歯の歯質強化機構の解明
Project/Area Number |
20K18579
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
下村 直史 昭和大学, 歯学部, 助教 (00826109)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | ナノインデンター / エナメル質 / マイクロCT / 乳歯 / 永久歯 / う蝕予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、歯質強化能によって蝕予防に寄与するS-PRGフィラーの作用機構を、ナノインデンターという最新の押込み試験機を用いてナノレベルで明らかにすることを目的としている。 従来の研究では口腔内に萌出済の永久歯や牛歯を試料に用いているが、本研究では小児口腔外科的疾患により埋伏し、かつ抜去適応となる歯牙(乳歯・永久歯)を試料とする点で新規性がある。 また、本研究ではS-PRGに関するう蝕予防効果に関わるエビデンスを構築することも目指しており、今後研究を行うフィールドになりうる施設を模索している。2023年度はケニアでの学校健診を行い、介入前の歯科疾患の実態を調査予定であった。 業績の発表として、先天性心疾患を患う患児の感染性感染性心内膜炎予防のために、S-PRGフィラー含有のコンポジットレジンを主に用いて全顎的な処置を行った症例を、オランダで開催された国際小児歯科学会にて発表した。 本年は、研究で対象としている外科的疾患により埋伏し、かつ抜去適応となる歯牙(乳歯・永久歯)の新たな試料は手に入らなかった。このため研究期間の延長を申請するに至った。研究を推進するにあたって試料の収集が最も困難であったため、延長年度は埋伏過剰歯を対象に加えるなどの方略で研究を進めていきたいと考えている。なお、交換で脱落した乳歯や、矯正的適応により抜歯した永久歯など、抜去適応となった萌出済の歯牙を試料とすることも考慮したが、口腔内に萌出後は唾液や歯磨剤の効果でエナメル質の成熟が生じ始めることから、対象としない予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2023年度は研究成果を国際小児歯科学会で発表することができた。 しかし、本研究で対象としている外科的疾患により埋伏し、かつ抜去適応となる歯牙(乳歯・永久歯)の新たな試料は手に入らなかった。このため研究期間の延長を申請するに至った。 延長年度は試料を、埋伏する健常な歯牙(乳歯・永久歯)に限らず、埋伏過剰歯を対象に加えるなどの方略で研究を進めていきたいと考えている。 また、併行して計画していたケニアでの学校健診は、先方の都合により延期となったため、今年度に行うことが出来なかった。
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Strategy for Future Research Activity |
試料について、これまでは埋伏する健常な歯牙(乳歯・永久歯)を対象としていた。しかし、研究を推進するにあたって試料の収集が最も困難であったため、延長年度は埋伏過剰歯を対象に加えるなどの方略で研究を進めていきたいと考えている。 交換で脱落した乳歯や、矯正的適応により抜歯した永久歯など、抜去適応となった萌出済の歯牙を試料とすることも考慮した。しかし、口腔内に萌出後は唾液や歯磨剤の効果でエナメル質の成熟が生じ始めることから、対象としない予定である。 フィールドでの調査については、ケニアでの学校健診が延期となった。延長年度は実験室での研究を優先する予定である。
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Causes of Carryover |
研究遂行が遅れているため、次年度への研究期間の延長を申請致しました。 それにより、次年度使用額が生じました。
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Research Products
(2 results)