• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2020 Fiscal Year Research-status Report

高齢者開頭術における側頭筋萎縮因子とそれがもたらす口腔機能の解明

Research Project

Project/Area Number 20K18611
Research InstitutionJuntendo University

Principal Investigator

秋山 理  順天堂大学, 医学部, 准教授 (50445483)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2024-03-31
Keywords高齢者 / オーラルフレイル / 咬合力 / 側頭筋 / 開頭術 / 咬合力訓練 / ガム
Outline of Annual Research Achievements

パイロット試験として予定していたボランティアによガム訓練による咬合力訓練を実施した。予定30名のデータに不足する進捗状況であるがガムを用いた咬合力訓練は訓練後の咬合力が増加する傾向が見られた。

脳腫瘍術前の高齢者における咬合力の平均を測定した。術前口腔内環境調査ではう歯、欠損歯、歯周病などの既存疾患が上位となった。術前より歯科治療が必要な症例が2例ほどあった。動揺歯の存在もあり高齢者における脳腫瘍術前の口腔環境は術後の咬合力低下に影響を与える因子である可能性が示唆された。観察期間が不十分であるため統計学的検討はされていない。
側頭筋切離を行った開頭術直後の咬合力が術前に比べ低下する傾向がみられた。症例を登録し経過観察中であるため側頭筋切離を伴う開頭術による手術手技素因は経過観察期間が足りず明らかにはできていない。

側頭筋切離に関する手術手技は筋委縮に関連すると想定される4つの因子(①栄養する側頭動脈の温存、②栄養神経(顔面、三叉神経)の温存、③筋肉・筋膜切開量の減量、④側頭筋の縫合位置(上側頭線))とした。これらの因子の有無を手術中に判定した。栄養する側頭動脈の温存は概ねの症例でなされていたが、栄養神経の温存は判定が困難であることが判明した。その理由は出血により術中の神経同定が困難であることによる。筋肉切開の減量についてはアプローチの違いにより異なり、側頭筋の縫合位置については大部分の症例で同様の手技が可能であることが判明した。今後、これらの因子と術後咬合力の変化を検討していく。栄養神経の同定方法については、検討の余地があり、困難である場合は因子として除外して研究を継続する必要がある。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

ボランティア症例は予定より少ないが徐々に数は増加している。
新型コロナウイルス蔓延のため脳腫瘍患者の登録が遅れている。特に良性腫瘍の手術が延期される傾向があり予定登録数に到達していない。コロナウイルスワクチンの接種が進めば徐々に状況が打開されることが期待できる。

Strategy for Future Research Activity

引き続き開頭手術が必要な脳腫瘍患者の登録を継続していく。
新型コロナウイルス蔓延による手術規制が緩和傾向にあるため状況が好転するのをまち、研究を進める。観察期間が1年のため研究の遅れはキャッチアップが可能と考えられる。

Causes of Carryover

新型コロナウイルス感染拡大のため学会への参加や研究の進行遅延が生じ消費物の全額使用が困難であった。
使用計画については、新型コロナウイルスが収束することにより増加が期待できるボランティア症例の咬合力訓練のためのガム購入費用および謝礼、学会参加が困難である学会はWEB参加による参加費使用、研究成果による論文政策のための英語校正費用等への使用を予定している。

URL: 

Published: 2021-12-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi