2020 Fiscal Year Research-status Report
糖尿病患者の生体内環境再現下における新規インプラント治療の創生
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20K18621
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
山脇 勲 大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (70805176)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 糖尿病 / インプラント |
Outline of Annual Research Achievements |
酸化TNS析出チタンは親水性が増大し、チタン表面の炭素元素の割合が著しく低下した。 酸化TNS構造析出チタン表面上にGK系ラットの骨髄間葉系細胞を播種し,空腹時血糖値を参考に,通常グルコース群(5.5mM),コントロールされた糖尿病患者群(8.0mM),非コントロール糖尿病患者群(12.0mM,24.0mM)の4群に濃度調整し,硬組織分化誘導を行った. 細胞増殖はグルコース濃度の上昇によって増加した.ALP活性はグルコース濃度の上昇とともに減少したが,OCN産生量とCa析出量はグルコース濃度8.0 mMで著明に減少したが,これより高濃度になると増加した. Ca/P比はグルコース濃度に応じて,OCN産生量およびCa析出量に類似した傾向を示した. 炎症性サイトカインはグルコース濃度が上がるにつれて高い発現を認めたが,酸化TNS構造析出チタン表面では,グルコース濃度が高くなっても発現は上昇しなかった. これにより、酸化TNS析出チタンは骨髄間葉系細胞にとって細胞増殖しやすく、さらに硬組織が形成しやすい環境であることが示唆された。しかしながら、高グルコース状態で形成された硬組織は通常のグルコース濃度と比較して多量に形成されているが、骨質は低下していると考えられる。これはALP活性が低下したことによってPの析出量が低下したためである。以上のことから、糖尿病状態でインプラントを埋入した際、一時的に骨形成が認められたとしても、血糖状態をコントロールしなくては正常な骨を維持することが困難であることが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
インプラント周囲炎原因細菌の感染状態での硬組織分化を行う予定であるが、細菌の添加濃度がまだ未定である。
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Strategy for Future Research Activity |
インプラント周囲炎原因細菌の添加濃度を決定し、感染状態での硬組織分化に対する影響を評価する。
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Causes of Carryover |
実験に使用する細菌の至適濃度策定に期間を要したため、次年度使用額が生じた。 次年度では、早急に細菌の至適濃度を決定し、硬組織分化の評価を行う。
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