2020 Fiscal Year Research-status Report
唾液中の炎症性バイオマーカーがメタボリックシンドロームの罹患に及ぼす影響
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20K18629
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高阪 貴之 大阪大学, 歯学研究科, 助教 (40755360)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 歯学 / 循環器・高血圧 / 衛生 / 老化 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、国立循環器病研究センター予防健診部による循環器コホート調査である「吹田研究」を母体として進めている。令和2年度は、新型コロナウイルス拡大の影響に伴い、歯科健診を実施することができず、歯科検診者数は0名であった。これまで蓄積したデータベースの合計は、ベースラインデータが2,339名、再評価データが1,473名となった。これらの一部を用いて以下の解析を行った。 メタボリックシンドローム罹患のリスク因子の一つである咀嚼能力低下に着目し、咀嚼能力と唾液中ストレスマーカーとの関連について分析を行った。対象者は、平成20年6月から平成24年3月までのベースライン時歯科健診に参加した880名とし、ストレスマーカーとしては、唾液中のIL-6およびコルチゾールを測定した。その結果、唾液中IL-6濃度が高い者は低い者と比べて、咀嚼能力が低いことが明らかになった。本研究より、咀嚼能力が低い者は、慢性的なストレス状態にある可能性が示唆された。 その他に、歯周病の悪化と咀嚼能力低下との関連について検討を行った。対象者は、平成20年6月から平成26年6月までのベースライン時、ならびに平成25年6月から平成30年7月までの再評価時のいずれにも参加した663名とし、歯周状態と咀嚼能力を評価した。その結果、追跡期間中に歯周状態が悪化した者は、咀嚼能力が大きく低下することが明らかになった。本研究より、歯周状態の悪化が、咀嚼能力低下に影響を及ぼす可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの拡大に伴い、歯科健診が実施できなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
現在所有しているデータを用いて、解析を続ける。凍結している唾液サンプルを解析し、サンプルサイズを拡大する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの感染拡大により、学会活動が全てオンラインになったことで、旅費の支出が0になった。2021年度では、当初の予定より多数の唾液サンプルを外注委託検査に依頼することで使用する予定である。
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Research Products
(5 results)