2020 Fiscal Year Research-status Report
インプラント周囲硬・軟組織の治癒促進を目指した新規手法の開拓
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20K18638
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
今井 実喜生 九州大学, 大学病院, 助教 (40848016)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ベニジピン / インプラント |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は動物実験を主に行なった。当初予定していた大型動物の実験がコロナウィルスの影響でできない状況のため、ラットを用いてベニジピンのインプラント周囲組織に与える影響について検討を行なった。 現在、6週齢の雄性Wistar系ラット30匹に対 して抜歯後インプラントを埋入し、ベニジピン投与群に対しては投与を行い、実験を進めている。インプラントは途中で脱離するものもあったがほとんどが経過 良好である。骨組織に関しては非脱灰研磨標本およびパラフィン切片、軟組織に対しては凍結切片を作製した。切片の観察および計測が今年度の課題となる。 ベニジピンの投与がインプラントに対する骨の接触率、骨質の評価、軟組織上皮封鎖性に関与しているかを観察し、非投与群と比較し有意に良い結果が得られた 場合、インプラント埋入時にベニジピンを投与することは骨および軟組織治癒を促進させることが明らかとなる。これは、骨組織に関しては他家骨や代替骨を使 用する骨増生や軟組織に関しては他部位からの移植が不要となり、術者および患者の負担の軽減を見込むことが可能となる。 2021年度は動物実験の続きおよび 細胞実験を行なっていく予定としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナウィルスの影響で大型動物の実験ができない状況のため。 代替えとしてラットを使用した動物実験を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、大型動物を用いてインプラント埋入を行っていく予定である。 コロナウィルスの影響で、大型動物の実験ができないようであれば、ラットを用いたその他のベニジピン の効果を研究していく。 現在検討しているものは、ラットの顎骨壊死モデルを用いてベニジピンを投与し、骨や上皮への影響を観察するというものである。顎骨壊死モデルの作製はすでに終了しているため、そちらの研究に移行することを検討している。
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Causes of Carryover |
コロナウィルスの影響で参加予定の学会が中止や延期になり参加費や出張費が発生しなかったため。
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