2020 Fiscal Year Research-status Report
Establishment of a diagnostic model of Tooth Wear using digital technology
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20K18646
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
田林 万奈 昭和大学, 歯学部, 助教 (60850310)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | Tooth Wear |
Outline of Annual Research Achievements |
Tooth wearは人口の97%に発生し,咬合高径 低下や欠損歯を伴う重篤なケースでは我々歯科医師に高難度の補綴治療技術が要求される.さらに患者は治療後もリスクに晒され,患者QOL低下の大きな要因となり得る.しかしながら,Tooth Wearの病態や診断基準について系統立った指針は未だ提唱されておらず,適切な管理および病変の発生,進行の診断モデルは確立されていない.一方で,デジタル技術は近年の歯科医療の進歩に中核的役割を担い,補綴歯科領域に根本的変革をもたらしている.本研究は,補綴歯科治療の診断システム確立のための端緒として,患者のデジタル歯列データおよび臨床情報を用いて,Tooth Wearを客観的定量データとして分析し,Tooth Wearの発生および進行の診断モデルを構築することを目的とする.2020年度は両側臼歯部の咬合支持(Eichner AからB2,固定性補綴装置・暫間補 綴装置を含む)を有する50名の重度の Tooth Wearを有する患者および50名の対照 を目標に被験者を募った.インフォームドコンセントを取得した上で,口腔内スキャナ ー(Trios3, 3shape)を用いて,上下顎歯列の光学印象を行い,STLデータを集積した.咬合面形状のデータについて,表面性状(Topography)の分析を行い,Tooth Wearの状態(臨床的歯冠長の評価,機能障 害の有無,象牙質露出の程度)および機械的・社会的・化学的・生物 学的・行動的背景・口腔関連QOLの調査,過去の治療歴・歯列の状態につい てRetrospectiveな調査を行った.現在の歯列の状態に対して,Tooth Wearに対する介入の必要性について複数名の歯科医師で評価を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
50名の被験者を募ることができたが,現在の環境下から2020年度の上半期は特に来院患者数の減少もあり,被験者の募集達成目標である100名にまだ達していない.
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き被験者の募集を行い,患者・対照各100名を目指し臨床情報を取得していく.特に,耐摩耗性の低い補綴装置を装着中の被験者については経時的な摩耗の程度について,光学印象によるSTLデータを取得する.
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Causes of Carryover |
学会発表等なかったため
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