2020 Fiscal Year Research-status Report
口腔癌におけるARID1A遺伝子変異の意義および機能解析
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20K18665
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
武内 勝章 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 助教 (30601091)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 口腔癌 / クロマチン再構成因子複合体 / ARID1A |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者らはこれまでに口腔癌おけるARID1Aに関して研究をおこなってきており、cDNAマイクロアレイによる網羅的解析をおこない、結果を得ている。この中で、CXCL1という分子において2倍以上の発現の差がみられた。口腔癌細胞株(SAS)を用いて、野生型(ARID1A発現株)とsiRNA処理をおこなったARID1A 抑制株においてRT-PCRをおこなったところ、CXCL1の有意な発現の増加がみられ、標的分子として良好な結果が得られている。これらをふまえ口腔癌手術材料において、CXCL1の免疫組織化学染色をおこなったところ、手術材料において、陽性陰性の所見が得られ、これらを学会発表(第74回 NPO法人 日本口腔科学会学術集会、2020)をおこなった。その後手術材料の検体数を増やし、臨床病理学的所因子と関連の検討をおこなっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウイルス感染症にともなう臨床業務が増加したことにより研究をおこなう時間を確保できなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
ひきつづき、CXCL1という分子において口腔癌手術材料の免疫染色をおこない、統計学的検討をおこなう。 一方で、リガンドであるCXCL1のみの評価では臨床検体において有意な変化を検出できない可能性がある。そのため、レセプターである CXCR2や関連するケモカイン などを含めた検討をおこなう必要性においても検討をおこなう。 また、cDNAマイクロアレイにて検出した他の分子においても、細胞学的、口腔癌手術材料を用いた臨床病理学的検討をおこなう。
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Causes of Carryover |
コロナウイルス感染症にともなう臨床業務が増加したことにより研究をおこなう時間を確保できなかったため、目的とした使用額を支出できなかった。
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