2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of diagnostic system for neck lymph node metastasis in oral cancer using artificial intelligence
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20K18668
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
小畑 協一 岡山大学, 大学病院, 助教 (80845389)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 口腔扁平上皮癌 / 頸部リンパ節 / 判別分析 / 画像検査 / サイトケラチン |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に行った口腔扁平上皮癌の原発巣および頸部リンパ節に対する免疫組織化学染色の結果を踏まえ、口腔扁平上皮癌の頸部リンパ節転移を総合的に評価する研究を継続している。口腔扁平上皮癌細胞株を用いて、CK-13およびCK-17の発現状況を解析したところ、低悪性度の細胞株と比較して高悪性度のほうが、また頸部リンパ節転移を有する細胞株のほうが有意に発現率が高い結果であった。CK-13およびCK-17を目的変数とした判別式を算出したところ、どちらもCTにおけるリンパ節の長径、短径、CT値、FDG-PET/CTにおける原発のSUVmax、リンパ節のSUVmaxの5つの説明変数を組み合わせることで、判別率が80%を超えた。続いて統計学的に再発や原病死を予測できないか評価したところ、CK-13やCK-17の染色状況、判別分析の結果を組み合わせることで、いくつかの有意な結果を得ることができた。しかしながら多数の因子が複雑に絡み合っており、どの因子が統計学的に重要かがまだわかっていない。これを明らかにすることを本年度の目標とする。また併せて学会発表や論文投稿に向け、順次研究を進めてゆく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
該当症例の集計作業や統計学的検討は、免疫組織化学染色による評価も含めて終了している。一方でrealtime-PCRやWestern blotによる結果の解釈にはいくつか矛盾点が生じていることから、裏付けをとるための実験系を進めてゆく必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
放射線学、病理学等の多角的なアプローチを取り入れ、違う切り口から新たな実験系を組んで矛盾点の解消およびより詳細な頸部リンパ節転移の予測を行う。また並行して結果をまとめ学会発表や論文投稿を行ってゆくだけでなく、研究成果を実際の臨床にどのように応用するかを検討してゆく。
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Causes of Carryover |
データ解析によって新たな仮説が導き出され、それを検証するために追加の解析が必要となった。特にCK-13とCK-17の染色結果が、われわれが予想していた内容と大きく異なり、口腔扁平上皮癌の予後とも密接にかかわることが判明した。しかしながら臨床検体が必要十分量揃っておらず、前年度には追加の解析ができなかった。次年度に繰り越して解析を行う。
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