2020 Fiscal Year Research-status Report
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20K18704
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
岡本 準也 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (10749592)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 口腔がん / 新規口腔がん特異抗原 / がん免疫 / がん免疫療法 / CTL |
Outline of Annual Research Achievements |
当科にて令和2年度受診し、加療を行った口腔癌患者40人から検体をいただき、新規口腔癌細胞株の樹立を目的に培養を行なった。また、そのうち、5株は培養に成功し、細胞株を樹立した。これまでに行なってきたpair樹立に向けて、細胞株樹立に成功した患者より採血を行いPBMCの冷凍保存を行っている。今後、PBMCからCTLを抽出し、樹立した細胞株と共培養することによって、新規癌抗原の発見を目指す。
さらに令和2年度日本口腔外科学会・北日本地方会にてNivolumabを使用した患者の臨床効果について発表を行い、令和2年度日本口腔外科学会総会にてPembrolizumabを使用した患者の1例について、令和2年度日本口腔腫瘍学会にてPembrolizumabを使用した患者の2例について発表を行なった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新規口腔がん細胞株の樹立に成功しており、今後実験系を進めるにあたっておおよその準備は整ってきている。細胞株が樹立できても新鮮なPBMCを血液から抽出できなければ実験が進まず、抗原を特定することが困難になる。 現在樹立できた5株はいずれもがん治療に成功し、生存されており採血がいつでも可能な状態であることから新鮮なPBMCを得ることが可能であり、さらにCTL自体も良い免疫機能を持つと考えられる。 化学療法や、放射線療法を行っているため、少ない細胞株では抗原特定まで至らない可能性があるが、今後細胞株をさらに増やしてから実験を進めることで抗原特定の可能性が上がると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度も新規癌細胞株の樹立を行うことと、細胞株自体の母数を増やすことによって今後の実験系を成功させる可能性を上げることができると考えている。
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響で学会参加がオンラインになっていたこと。必要な物品購入もまだできていないことによる。今後もCOVID-19の影響により研究が推進できないことも予想されるが、2022年度以降で必要機材を購入し、研究を進めたいと考えている。また必要に応じて期間延長も視野に入れている。学会がオンライン開催でも可能な限り、研究成果を発表、報告していく予定である。
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Research Products
(3 results)