2020 Fiscal Year Research-status Report
REM 睡眠行動障害に影響を与える呼吸イベントの解明
Project/Area Number |
20K18706
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
池森 宇泰 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (10755234)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 閉塞性睡眠時無呼吸 / oral appliance / RBD / 歯科 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初予定していたデータベースに登録された症例について,下記情報を診療記録から抽出し,データ解析を行った. PSGデータ*)(眼電図,脳波,心電図,オトガイ筋筋電図,呼吸,経皮的動脈血酸素飽和度:SpO2)及び、PSGに付随した検査データ(咬筋筋電図,手足部運動,ビデオ撮影.筋活動を伴わないREM睡眠 (REM sleep without atonia, RWA%),健康調査票*)(SF-8,WHO QOL26),心理検査調査票*)(STAI,BDI),生活習慣,及び,頭部X線規格写真* (*術前,術後の情報を収集)それらを統計解析することで,治療効果によるデータの変化の中で有意差を認めるものを再度抽出し,医科・歯科合同のカンファランスでの多角的検討を行なった。これにより本研究の主要調査目的である『OA治療を行ったOSAに合併した他の睡眠障害患者の治療前後のPSGデータを比較しOA治療がOSAと合併した他の睡眠障害にどのような影響を及ぼすか』において,一定の有意差を持って効果を確認することができた。 昨年は新型コロナウイルスの流行に伴い、予定されていた学会などが中止となったこともあり,予定していた研究成果の発表の場を失ってしまったが,第34回睡眠呼吸障害研究会耳鼻咽喉科部会において,演者として研究内容の一部を発表した。さらに,2021年9月開催予定の日本睡眠学会においても研究の進捗状況を一般公演にて発表するとともに,11月に開催予定の歯科矯正学分野スタディークラブBSC全国大会において,招待演者として研究内容の進捗状況を発表予定である。今後は得られた知見を精査し,追加検証および論文の作成に尽力し,関連学会の学術雑誌等への投稿の準備を勧めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
データの解析など,当初予定していたデータ整理は概ね順調に進んでいると考える。しかし,予定していた学会発表などが新型コロナウイルス流行の煽りで中止となるケースがあり,予定していた発表の機会と比較し少なくなっている。本年はZoomなどによる,遠隔・ハイブリットでの学術大会の開催が数多く企画されているため,研究の進捗状況も併せ発表予定である。今後は,さらにデータの解析・整理を勧め論文の作製,関連学会学術雑誌などへの投稿準備を勧めていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究のメインテーマでもある口腔内装置(Oral Appliance:OA)による脳波・睡眠呼吸動体の変化の調査に加え,顎変形症における顎離断を伴う手術を行なった患者の術前後の脳波・睡眠呼吸動体の変化を精査、比較検証することで,研究テーマの厚みを増やすことができると考えている。現在それらのデータも蓄積・解析を順次進めるよう準備を行なっている。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの流行に伴い、予定されていた関連学会の全国大会、および地方学会の中止に伴い旅費として計上していた予算が未使用に終わった。また、Zoomなどを用いた、遠隔会議や、オンライン学会などの開催頻度が上がり、今後ネット環境を含め、オンライン環境を整える支出が増えることが予測され、その分野での予算の使用を検討している。
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Research Products
(3 results)