2022 Fiscal Year Research-status Report
ヒトOSCCにおける抗PD-1抗体製剤の治療効果と癌幹細胞との関連に関する検討
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20K18714
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
轟 圭太 久留米大学, 医学部, 講師 (60624434)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | がん幹細胞 / 口腔癌 / 扁平上皮癌 / PD-L1 / PD-1 / CD44v3 / CD24 |
Outline of Annual Research Achievements |
2013年から2015年の間に、久留米大学医学部歯科口腔医療センターを受診した、過去に治療歴のない168名のOSCC患者からホルマリン固定パラフィン包埋組織サンプルを採取し、CD44v3, CD24, PD-L1/PD-1の発現と臨床病理学的データとの関連をレトロスペクティブに検討した。がんの免疫表現型であるCD44v3high/CD24lowの患者と、腫瘍実質と間質におけるPD-L1/PD-1陽性細胞密度が高い患者は、それぞれ生存率が有意に低下していた。さらに、CSC免疫表現型を有し、かつPD-L1/PD-1ともに高発現の患者は、生存率がさらに低かった(P<0.01)。また、CD44v3とPD-L1発現の間には正の相関があり(P=0.0366)、CD24とPD-1発現の間には負の相関があった(P=0.0089)。以上の結果から、OSCCにおけるCSCは、PD-L1/PD-1共発現により宿主の免疫機構を回避するだけでなく、CSCの幹細胞性を維持し、予後不良の転帰をもたらすことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2022年度は国内の主要関連学会にて、成果発表を行い、現在、論文投稿中である。
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Strategy for Future Research Activity |
OSCCにおけるがん幹細胞マーカー(CD44v3, CD24)と腫瘍間質細胞(CD4, CD8陽性T細胞)における免疫関連マーカー(FOXP3)との関連についても追加検討を行い、OSCCにおけるCSCの宿主免疫回避機構について、さらなる研究を進めていきたい。
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Causes of Carryover |
コロナ窩につき、web開催の学会が多く、旅費の支出が少なく済んだこと。サンプル抽出にあたってtissue microarray法を選択したことで、実際に使用した抗体の量が、当初予定していたよりも少なく済んだことが主な要因である。
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