2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K18724
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
武田 大介 神戸大学, 医学部附属病院, 助教 (80755637)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | がん悪液質 / 口腔がん / 経皮的炭酸ガス療法 |
Outline of Annual Research Achievements |
口腔がんの増大は経口摂取を妨げる要因となっており、手術までに時間を要する患者では栄養不良の進行が問題となっている。“がん悪液質”は筋肉量減少を主体に体組成が変化する状態であり、食欲不振や臓器機能不全をもたらすが、関与するサイトカインなどが判明されつつも、その治療法はいまだ明らかになっていない。われわれは、癌細胞のエネルギー代謝の変化や低酸素環境に着目し、低酸素環境改善による新規治療法を報告してきた。また、治療抵抗性に関わる癌幹細胞関連因子に着目し、低酸素環境や分化度との関係を報告してきた。本研究の目的は、これらの新規治療法の標的を“がん悪液質”へ適応し、体組成の変化を改善することにより、宿主の衰弱を防ぐとともに癌細胞へのエネルギー供給を阻止する方法を確立することである。 実験動物用体組成計を購入し、in vitroの検討で、ヒト口腔扁平上皮癌細胞株(HSC-3)を移植したヌードマウスの体組成分析を行った。その結果、非治療群では治療群(局所的炭酸ガス投与群)と比較して、腫瘍移植4週間後の除脂肪量(率)の有意な減少が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
in vitroの研究で、ヒト口腔扁平上皮癌細胞株(HSC-3)を移植したヌードマウスの体組成分析を行い、担癌状態継続では非治療群の除脂肪量(率)が減少することが示された。
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Strategy for Future Research Activity |
現在は、in vitroで摘出した腫瘍と骨格筋(前脛骨筋)で、悪液質関連因子の発現をReal-time PCRで検討中である。
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