2021 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of the effect of basic fibroblast growth factor to prevent bisphosphonate-related osteonecrosis of the jaws
Project/Area Number |
20K18734
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
今田 光彦 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (10834054)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ビスフォスフォネート製剤 / BRONJ / bFGF / ヒドロキシプロピルセルロース / β-TCP |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究はゼラチンハイドロゲルにbFGFを含侵させ実験を行う予定としていたが、近年歯周組織の再生を目的としたbFGF製剤が販売されており、より簡便に入手できる同製剤の使用を見越し、基材・bFGF濃度を同成分にし、過去に報告したBRONJモデルラットで研究を行った。実験群では3%ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)+0.3%bFGFを12μl、コントロール群では3%HPCを 12μl抜歯窩に投与し、5-0ナイロン糸で縫合した。それぞれ12検体ずつ実験を行った。抜歯後8週で評価した結果、コントロール群では12例すべてにおいて骨露出を認めていたのに対し、実験群ではすべて上皮に被覆されていた。X線学的評価では、コントロール群では12例中11例に腐骨様の遊離骨片を認め、実験群では4例のみ遊離骨片を認めた。組織学的評価では、抜歯窩にROIを設定し新生骨面積を評価したところ、実験群で有意な骨形成を認めた。以上から、基材をHPCとしてもBRONJの予防に有用である可能性があると考えた。骨代謝活性作用についての検討は本年度では施行できなかったため、次年度以降の検討とする。 また、昨年度行ったモデルラットの抜歯窩にβ-TCPを填入した研究について、検体数を増やし検証した。モデルラットの抜歯窩にβ-TCPを填入する実験群と填入しないコントロール群に分け、それぞれ8検体で実験を行った。X線学的評価では、実験群全てに新生骨の形成を認めたが、コントロール群全てに腐骨様の分離骨の出現を認め、新生骨の形成は確認出来なかった。組織学的評価では、コントロール群では6例に上皮の治癒不全を認め、新生骨形成は認めなかった。実験群では上皮の治癒不全はなく、全例で新生骨の形成を認めた。以上からモデルラットではβ-TCPの填入によりBRONJの発症を予防することが出来た。今後関連するタンパク質の解析など予定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
計画を変更し実験を行ったため。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度で行った実験で良好な成績を得ることが出来たため、現在の実験を継続しながら当初の研究も同時に行っていく。
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Research Products
(3 results)