2022 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of the effect of basic fibroblast growth factor to prevent bisphosphonate-related osteonecrosis of the jaws
Project/Area Number |
20K18734
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
今田 光彦 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (10834054)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ビスフォスフォネート製剤 / BRONJ / bFGF / β-TCP / オートファジー |
Outline of Annual Research Achievements |
BRONJ発症モデルに対し抜歯窩内にβ-TCPを填入した研究について、一昨年に行った実験では抜歯後1週でβ‐TCPと周囲肉芽組織を摘出しLC-MS/MS分析でゾレドロン酸(ZA)濃度を検証したところ、β‐TCPからは本来検出しないZAを検出し、またβ‐TCPを填入しない群と比較すると肉芽組織中のZA濃度の減少を認めた。今年度は両群の肉芽組織からプロテオーム解析を行い関連タンパク質の検討を行った。すると有意差のあったタンパクのうち非特異的な上皮/筋組織関連を除外すると、Atg9a、LC-3、Rubiconといったオートファジーに関連するタンパク質の発現に大きな変動を認めた。そこでAtg9a、LC-3、Rubiconの他、創傷治癒のマーカーとなるCD68、α-SMA、Ki-67の免疫組織化学染色を行い、高倍率視野を各4視野をランダムに抽出し、発現状況を比較した。結果、Atg9a、LC-3は、上皮細胞での発現は認めず、上皮下の単核炎症性細胞(MIC) において、β-TCP填入群で発現増強していた。 Rubiconは、上皮細胞においてβ-TCP填入群で発現抑制を認めた。MICでは両群で有意差は認めなかった。Ki-67は、上皮細胞では両群で有意差は認めなかったが、MICではβ-TCP填入群で陽性率が増加していた。なおCD68、α-SMAでは有意差は認めなかった。以上から遊離BPが減少しているβ-TCP填入群でATGに必須の因子が発現増強、遊離BPが増加しているβ-TCP非填入群でATG抑制因子が発現増強していることから、歯槽骨から遊離したBPは、抜歯窩局所のATG活性を抑制する可能性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
計画を変更し実験を行っているため。
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Strategy for Future Research Activity |
BRONJ発症にはオートファジー機構の関与が考えられた。上記結果をまとめ、論文発表を行う。
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Causes of Carryover |
実験計画を変更し解析を中心としていたため。次年度は論文発表を中心とし研究成果を報告する。
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Research Products
(4 results)