2021 Fiscal Year Research-status Report
新規開発した延髄スライス標本を用いた中枢神経系における嚥下活動の解析
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20K18746
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| Research Institution | Osaka University |
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Principal Investigator |
近藤 敬秀 大阪大学, 歯学研究科, 招へい教員 (90870444)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 嚥下活動 / 電気生理学 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
中枢神経機構における嚥下活動のパターン形成を司るセントラルパターンジェネレータ（嚥下CPG）について、抑制性もしくは興奮性に抑制する機構についての研究は世界的にも進んでいないのが現状である。過去の研究で用いられた標本はその中に様々な中枢神経系制御ネットワークを含んでおり、その結果の解釈には多様性を持つ。当研究では新生仔ラットの延髄ブロックより、呼吸活動及び嚥下活動を発現しうる延髄スライス標本を新規作成し、スライスに対する薬剤の全標本投与もしくは局所微量投与を行うことにより嚥下CPGの制御機構及びその局在を明らかにすることを目的とする。
2020年度に行った研究にて、新たに開発した延髄スライス標本に対して非NMDA受容体拮抗薬もしくはNMDA受容体拮抗薬の投与により、呼吸および嚥下活動の神経活動の変化を安定して記録できることが明らかになった。嚥下活動の制御にはNMDA受容体が主要な役割を果たしていることが示唆されたため、さらに全標本投与だけでなく局所微量投与により上記薬剤を投与することで神経活動がどのように変化するのか記録し、嚥下CPGの延髄中枢神経系における局在と神経ネットワークの存在を明らかにするため、延髄スライス上の各器官に対する薬剤の局所微量投与実験を継続した。具体的には、過去に報告されている研究で、嚥下CPGが存在するとされている延髄孤束核（NTS）にだけでなく、舌下神経核にも薬剤の局所微量投与を行い、呼吸活動および嚥下活動の神経活動の変化を安定して記録することを2021年度の目標とした。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究代表者の府外への勤務地移動に伴い、また新型コロナウイルス蔓延に伴う移動規制のため、当該研究機関での定期的・持続的な研究活動が困難な状態であった。
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| Strategy for Future Research Activity |
2021年度は持続的な研究活動が困難であったが、年度目標であった「局所微量投与で安定した神経活動の変化の記録」が少なからず得られた。今後、実験件数を増やすことが見込めるため研究目標の変更は行わない方針である。
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| Causes of Carryover |
動物を使用した実験が予定よりも少ない回数しか行えなかったことが大きな理由である。次年度は動物実験回数の増加と、次年度使用額の分を薬剤購入費にあてる予定である。
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