2020 Fiscal Year Research-status Report
破骨細胞分化を制御するメカノトランスダクション機構の解明
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20K18772
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
早川 貴子 北海道大学, 歯学研究院, 専門研究員 (80782937)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 歯学 / 破骨細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
歯科矯正治療において歯を移動させる際、歯根膜中や顎骨表面に存在する線維芽細胞、骨芽細胞、破骨細胞などの歯根膜細胞群は圧縮力や牽引力などの機械的刺激を受ける。歯根膜細胞群と機械的刺激との関連について、多くの研究報告があるが、破骨細胞に対して圧縮力を直接作用させた報告は我々の研究のみである。 今回、可撤式矯正装置の使用を想定し、持続的な圧縮力を間欠的に与えた場合の破骨細胞分化誘導を制御するメカノトランスダクション機構を解明することを目的とした。 令和2年度は、新型コロナウイルス感染拡大防止のための北海道大学の行動指針により、「新たな実験系(動物実験等)の運用は再考・延期・中止を要請」、「現在進行中の実験・研究を継続するために、必要最小限度の研究室関係者のみ短時間の立ち入りを許可するが、それ以外は自宅で研究活動を行うこと」など、今年度から新たに実験を始めることなどができない状況が続いたため、研究計画の進行が大幅に停滞した。 RANKL添加により破骨細胞に分化誘導が可能なRAW264.7細胞にRANKL添加培養液を用いて、24穴プレート底面に置いたガラス板上で72時間培養し、別の24穴プレートに準備したI型コラーゲンゲルの層状に、ガラス板上で培養した細胞を反転し静置した。この上に種々の持続的な圧縮力を間欠的に作用させた。その後、細胞を固定しTRAP染色後、総破骨細胞数、小型破骨細胞数および巨大破骨細胞数を測定し、破骨細胞の分化誘導を促進する至適圧縮力を確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
令和2年度は、新型コロナウイルス感染拡大防止のための北海道大学の行動指針により、「新たな実験系(動物実験等)の運用は再考・延期・中止を要請」、「現在進行中の実験・研究を継続するために、必要最小限度の研究室関係者のみ短時間の立ち入りを許可するが、それ以外は自宅で研究活動を行うこと」など、今年度から新たに実験を始めることなどができない状況が続いたため、研究計画の進行が大幅に停滞した。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度では、当初の研究計画からの遅れを取り戻すことができるように努力したい。
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Causes of Carryover |
研究計画の遅れにより、未使用額1,095,800円が発生した。未使用額に関しては、当初の研究計画の遅れを取り戻すため、令和3年度に使用する。
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