2020 Fiscal Year Research-status Report
The quantitative analysis of dental practical motion with optical motion capture system
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20K18802
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
中村 太 新潟大学, 医歯学総合病院, 助教 (70838599)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 歯科診療 / 動作解析 / モーションキャプチャ |
Outline of Annual Research Achievements |
歯科治療を代表する治療機器である印象用シリンジを用いた印象採得動作を対象に実験を行い、術者の診療動作をデータ化した。 実験:被験者は熟練者として本院に勤務する歯科医師、学修者として本学学生あるいは本院研修歯科医(それぞれ5名)とした。被験動作は作業版上に設定したアルミ製支台歯モデルに対する印象採得とし、国際バイオメカニクス学会の基準に準拠する頭部、上肢、体幹の体表にマーカを設置した被験者が行う歯科診療の流れを、光学式モーションキャプチャ・システムVICONを用いて計測することで、上肢の姿勢やポジショニングが治療動作に与える影響を確認した。光学式モーションキャプチャ・システムVICONを用いてそれぞれの治療動作を客観的なデータに置換し、実験中にホームビデオカメラで同時に撮影した治療中の様子と照合することによって熟練者と学修者にみられる動作の特徴を可視化した。実験から得られたデータから得られたデータは、専用の3次元空間動作解析ソフト・ウェア(NEXUS、現有)にて解析を行った。そこから実際に歯科診療動作に大きく影響してくるパラメータを精査する。また、このとき得られた印象体の気泡の数やマージンの断裂等、アウトカムから得られるデータの定量化を行う。 また、この実験にて得られたデータを基に、令和2年12月19/20日オンライン開催された日本顎口腔機能学会第64回学術大会にて口頭発表が行われた。(モーションキャプチャシステムを用いた支台歯辺縁部の印象採得の動作解析.渡邉嶺王.林豊彦.佐藤拓実.中村太.原さやか)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウイルスの流行により、大学内や病院内への立ち入りが制限されたことにより、合同で研究を進める新潟大学工学部の教員や大学院生の立ち入りが制限され、また被験者に協力要請を行う事が困難となった。その結果当初予定されていた実験を行う事が困難となった。規制が緩和された際に、感染対策を十分に行い実験を行ったが、感染者数の増加に伴い規制が強化され被験者数が十分に確保することができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度 歯科治療を代表する治療機器であるカートリッジ注射器と印象用シリンジを用いた歯科診療動作を対象に実験を行い、術者の器具の使い方や器具自体の動作をデータ化する。 実験:被験者の条件と被験動作は2020年度の実験と同様に行い、指先と器具のマーカを重点的に計測可能なようにマーカとカメラの配置を行う。光学式モーションキャプチャ・システムVICONを用いて計測することで、レストの置き方や器具の持ち方等が治療動作に与える影響を確認する。実験から得られたデータから得られたデータは、専用の3次元空間動作解析ソフト・ウェア(NEXUS、現有)にて解析する。そこから実際に歯科診療動作に大きく影響してくるパラメータを精査する。このとき得られた麻酔薬の注入速度や印象体等のアウトカムを気泡の数やマージンの断裂等、データの定量化を行う。 2022年度 これまでの実験から得られたデータを比較検討し、歯科診療動作のアウトカムに大きく影響するパラメータを模索する。2020年度、2021年度に行う実験の結果から得られる計測値に動作と治療結果を関連づける項目を発見できることを期待しているが、実験が思うように進まない場合には、被験者の動作や実験器具の計測ポイントを増やす、被験動作の見直し等の工夫を行う。
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Causes of Carryover |
コロナウイルスの流行に伴い、参加予定であった学会の全てがオンライン開催となったため、旅費として使用する予定であった経費を使用せず、予算があまったことにより次年度請求額が生じた。当初の想定より印象剤の使用量が多かったため、今後被験者数を増やし、差額分については実験に使用する備品代として使用する。
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Research Products
(2 results)