2023 Fiscal Year Annual Research Report
温度感受性TRPチャネルの活性調節による口腔粘膜バリア機能の賦活化
Project/Area Number |
20K18828
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
加藤 寛子 大阪大学, 大学院薬学研究科, 特任准教授(常勤) (70749994)
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Project Period (FY) |
2020-02-01 – 2024-03-31
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Keywords | 口腔粘膜上皮 / TRPチャネル / 温度感受性 |
Outline of Annual Research Achievements |
温度で発現や活性が変化するタンパクと免疫応答や皮膚のバリア機能の調節への関与が報告されているが、上皮における温度と免疫、バリア機能の関係については不明な点が多い。最終目標を口腔粘膜における温度応答を解明することとし、今年度は上皮細胞における温度と免疫制御、バリア機能の関連を明らかにすることを目的に温度刺激下で三次元培養モデルに生体を模した温度グラデーションを付与した培養を用いて解析をすすめた。 口腔粘膜上皮細胞を用いた三次元培養モデルの作成を試みたが、非常に薄い上皮を持つモデルしか作成することができず、手法の改良が必要であった。したがって、培養手法の改善と並行して表皮角化細胞を用いた三次元モデルによる機能評価を行った。37度、低温、37度と低温の温度勾配条件を比較し、温度勾配条件のみで変動した遺伝子を解析したところ、細胞増殖や分化に関わる遺伝子や炎症、免疫関連遺伝子、エネルギーや脂質代謝に関わる遺伝子の発現変化がみられた。
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