2022 Fiscal Year Research-status Report
メタゲノム解析を用いた口腔内細菌叢と内頚動脈狭窄症との関連性の追求
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20K18834
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
宮久保 あや子 昭和大学, 歯学部, 助教 (50643706)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | メタゲノム解析 / 口腔内細菌 / 内頸動脈狭窄症 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、心血管疾患の病変部より口腔内常在菌が検出されたという報告を多数認める。口腔内常在菌が病変部に存在しているということは分かってきているが、実際の疾患に対する原因になっているのか、また検出された細菌が生菌であり活動していたのかなど不明な点が多い。 本研究は、内頸動脈狭窄症の病変部より得られた検体と口腔内プラークをメタゲノム解析し、網羅的に細菌の同定を行うこと。また、細菌のハウスキーピング遺伝子対応プライマーを用いてPCRを行い、発現量を解析することで検出細菌が生菌であったか検証する研究である。本年度は検体54例を次世代シークエンスし細菌の同定を行った。認められた細菌が多種多様のため内頸動脈狭窄症の病態により分類し、得られた細菌に特徴があるか検証した。内頚動脈狭窄症の内膜の病理所見や臨床所見で一過性の虚血発作があった症候性それ以外の無症候性群に分類し、細菌叢を検証した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナの影響で就労停止期間ができてしまったことや、他の欠勤者のための代診を行う必要があり研究時間が減ってしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
検体からRNAを精製し、細菌のハウスキーピング遺伝子対応プライマーを用いてr-PCR行い、発現量を解析する。その結果を用いて検出細菌が生菌であったかを分析する。 研究結果を解析・検証し、論文や学会発表の準備をする。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響で研究に遅れがでたため、物品費が予定より発生しなかった。 また、学会発表や学会参加において、新型コロナウイルスの影響でオンデマンドでの参加が続いているため旅費などが発生しなかった。 今後、内頸動脈狭窄症内膜より検出された細菌叢の結果のまとめとそれぞれの細菌の働きや特性を検証するため、消耗品など研究物品費を使用する。
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[Journal Article] Predicting the course of hematopoietic neoplasm through oral bacterial examination2022
Author(s)
Kyoko Shirakura, Akemi Utsumi, Norimichi Hattori, Tsuyoshi Nakamaki, Ayako Sato, Asako Yamaguchi, Yumi Shibata, Kaori Ono, Luna Osakabe, Mie Myers, Shouji Hironaka, Yasubumi Maruoka
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Journal Title
The Showa University Journal of Medical Sciences
Volume: 34(2)
Pages: 54-63
Peer Reviewed