2022 Fiscal Year Research-status Report
Development and effectiveness verification of the tools that provide systematic information for shared decision making in patient-centered care
Project/Area Number |
20K18846
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
荒神 裕之 山梨大学, 大学院総合研究部, 特任教授 (40840509)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | Decision aid / Shared decision making / 患者中心の医療 / 意思決定支援 / 意思決定葛藤尺度 / インフォームド・コンセント |
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画に従い、前年度に行った泌尿器科領域における意思決定ガイドについての論文渉猟で得られた2本の論文に基づき、今回新たに作成する前立腺癌に関するDecision aid(DA:意思決定ガイド)の具体的な内容につき作成を前年度に引き続き実施した。動画コンテンツ作成の作成を委託する山梨ニューメディアセンターと共同し、Michigan Cancer Center(MCC)が作成した前立腺癌に関するDAを元に、本学の泌尿器科専門医及び放射線治療専門医の監修の下、日本における治療の内容や位置づけを加味したDAの内容の策定を行なった。この際に、日本における医療内容の提供の実態、医療提供環境に適合した内容に修正すべきとの専門家の意見があったため、指摘内容を踏まえて全面的に内容の見直しを行う方針となり、再度、内容の精選を実施中である。 再度のDA策定に当たり、日本で先行してDAの作成を行っている研究グループにより、意思決定ガイドの国際基準(IPDAS checklist)日本語版が既に公表されていることが判明しており、作成中の本DAについても本国際基準に準拠した作成プロセスに沿うよう、国際基準の内容との照らし合わせも実施継続中である。 本DAの特徴の1つである動画作成に関しては、前立腺癌で用いられる手術支援ロボットDa Vinchiのトレーニングへの立ち合いを行い、ロボット手術に関連する画像の撮影を前年度に完了しているが、新たに実手術場面の動画収録を計画し、現在施行待ちである。 患者、家族の視点からのコンテンツ精選作業については、DA内容の確定が再度、遅延したことと、新型コロナウイルス感染症まん延により、年度中の院内への立ち入り等が制限されている状況が続いていたため滞ったが、制限解除の見込みであることから、今後対応を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
DAの策定に当たり、前年度に国際基準への準拠を決めたことと、各領域の専門医からの監修を受けた際に、日本における医療内容の提供の実態、医療提供環境に適合した内容に修正すべきとの意見があったため、再度、全面的にDAの内容の見直しを行うこととなったため、DAの内容が未確定で、動画完成に至っていない。一部のコンテンツの撮影、作成は開始されており、次年度前半には作成完了見込みであるが、計画進捗は引き続き遅れている。また、本DAの内容に関して、意見聴取を予定していた患者・家族とのコンタクトに関して、本DAの内容確定が遅れていることに加えて、感染防止対策の面会禁止に伴い、当初予定していた方法での実施が困難となり、引き続き代替方法を模索していたが、制限解除が見通せていることから、本研究の主たる関係診療科である泌尿器科医師の協力の下、年度前半には実施を予定している。
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Strategy for Future Research Activity |
本DAの動画コンテンツの内容に関して、再度のDAの全面的見直しを完了させ、動画コンテンツの完成を急ぐ。また、動画コンテンツの完成時期となる次年度前半に、研究協力が得られる患者、家族のリクルートを実施し、内容の検討、精選を経て、臨床研究として、主として泌尿器科の外来において、本DAの実装に取り組む。
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Causes of Carryover |
動画作成が遅延したことにより、費用支払いが次年度に持ち越された結果、次年度使用額が生じた。また、患者・家族等の研究協力者への謝金支払い等に関しても次年度に持ち越されたため、同様に次年度使用額が生じた。動画作成を含む成果物全体の取りまとめも次年度に実施予定となったことから、旅費についても予算の執行が繰延となった。次年度前半に動画コンテンツの作成が完了する見込みであることから、費用の支払いが行われる見込みであり、これに伴い、謝金や旅費についても執行が予定される。
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