2022 Fiscal Year Research-status Report
患者レジストリにおける統計学的データエラー管理手法の構築
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20K18848
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
木下 文恵 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (40775855)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | データマネジメント / データエラー / レジストリ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、データエラーの観点から、より効率的なレジストリのデータ管理手順を構築することを目的としている。具体的には臨床研究において、データエラーが統計解析結果に及ぼす影響を統計学的に検討する。また、レジストリ研究に用いられているデータ管理、解析手法等について調査し、データクリーニングや調査票の設計なども含め、データマネジメントおよび統計解析双方の観点から最適なデータ管理手法を検討する。 本年度は、データ管理手順を整備するため、下記のような検討を行った。 1. 現在用いているElectric Data Capture Systemによるデータ収集・管理について整理し、レジストリ研究を含む臨床試験のデータ管理を少人数で効率的に実施するフローについて報告した。また、実際の問題点として、システム維持に関する点や、作業を行うためのマンパワー確保といった点を整理した。 2. 2021年に報告されたレジストリを用いた研究について調査を行った。論文調査を行った結果、学会、大学病院、研究会等の大規模な組織を中心に運営されているレジストリを用いた報告が75%を超えていた。さらに報告の分野、症例数など規模、解析手法について調査しまとめた。 3. 複数の大規模コホート研究やレジストリ研究において、実際にデータクリーニングを行い、データクリーニングを行った際に発生しやすい問題点やクリーニング方法を整理した。またこれまでの検討結果を基に、データの取り扱い等を決定し反映した。この成果を基に、調査票作成等に当たり留意すべき点や特徴を整理し、今後のレジストリ研究に活かせるようにまとめていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
COVID-19の影響による他業務のスケジュール遅延や、レジストリ研究の調査等に予想より時間がかかったため、進捗が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに実施したシミュレーション、データ管理フローの整備、調査等の結果を整理し、まとめて報告を行う。
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Causes of Carryover |
学会参加による情報収集や打ち合わせのための旅費を予定していたが、COVID-19の影響などでオンライン参加としたため次年度使用額が生じた。来年度、発表等に用いる予定である。
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