2021 Fiscal Year Research-status Report
複合型放射線画像検査診断支援システム開発に向けた最適検査の推論手法の検討
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20K18857
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Research Institution | Hokkaido University of Science |
Principal Investigator |
谷川原 綾子 北海道科学大学, 保健医療学部, 講師 (50711884)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 人工知能 / 深層学習 / 放射線画像検査 / 検査支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
放射線画像検査における画像取得から診断までの一連のプロセスを支援する複合型放射線画像検査診断支援システムの開発を目指している。このシステムは、患者の主訴や病歴・治療経過等から、最適なMRIやCTなどの放射線検査の種類やその撮影手法を自動で選択することで、取得される画像の質・診療の質の向上が可能と考えている。 昨年度より、人工知能技術Encoder-Decoderモデルを利用した最適MRI検査プロトコル推薦ツールの開発を進めている。このシステムは、依頼科医師が作成したMRI検査依頼書の記載内容から最適なMRI撮影プロトコルの予測を行うものである。昨年より、ツールの精度向上に向けたEncoder-Decoderモデルの最適パラメータについて検討を行っているが、本年は、ベクトル次元数と学習回数について焦点を当てて研究を実施した。ベクトル次元数は50~450の間で変化させたところ、100~150次元をピークとし、その後精度が低下する傾向が見られた。学習回数は1~50まで変化させたところ、学習回数が増加するほど、過剰にプロトコルを予測する割合が10%程度増加した。 加えて、BERTモデルによる放射線検査に係る知識や手技を提示するためのツールの開発も進めた。診療放射線技師国家試験を用いた空欄問題を作成し、BERTに空欄当てはまる語を予測させたところ、基礎医学に関する問題の正解率は60%を超えた。撮影技術に関する問題は40%程度の正解率であった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では、Deep learningとナレッジモデルを合わせた検査プロトコルの予測支援ツールの構築を進めているが、そのうち、今年度は当初の計画通り、Deep learningによる最適プロトコル予測ツールのパラメータ設定に関する検討を進めることができ、一定の成果が挙げられたと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度までに開発した最適検査プロトコル予測ツールと、既存オントロジーを用いた病名、症状、画像所見等に関するナレッジモデルを融合したシステムを構築し、このシステムの精度評価を行う。
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Causes of Carryover |
コロナウイルスの感染拡大の影響から、学会などの出張等がオンラインとなったことが原因である。論文投稿や学会参加に向けた諸費用に充てる。
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Research Products
(3 results)