2021 Fiscal Year Research-status Report
Appropriate endpoint of clinical research for older patients with cancer
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20K18860
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
水谷 友紀 杏林大学, 医学部, 学内講師 (20365381)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 高齢者 / がん / エンドポイント / 臨床研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
臨床試験登録・公開サイトであるClinicalTrials.govより、がんを併発「している」高齢者を対象とした臨床試験およびがんを併発「していない」高齢者を対象とした臨床試験のエンドポイントに関するデータを抽出し、老年腫瘍および老年科のエンドポイントを比較した。本研究の対象は、対象年齢が65歳以上、介入試験、第3相試験とした。得られたエンドポイントは、3人の医療者によって14種類のエンドポイントに分類された。 ClinicalTrials.govの検索画面より、対象年齢が65歳以上、介入試験、第3相試験を入力したところ30,125試験が抽出され、老年腫瘍は7,328試験、老年科は22,797試験であった。それぞれの試験を評価したところ、最終的jには老年腫瘍は100試験、老年科は238試験が対象となった。 老年腫瘍領域の100試験のうち、69試験(69%)は生存期間に関係するエンドポイントであり、身体機能や認知機能などの老年医学的なエンドポイントは1試験(1%)と少なかった。一方、老年医学領域の238試験のうち、生存期間に関するエンドポイントは10試験(4%)であり、老年医学的なエンドポイントは83試験(35%)、ワクチンの抗体価などの検査データが55試験(23%)であった。 がん診療と老年科診療の統合が求められている現状において、両領域間の認識のギャップを確認することで、高齢がん患者の真のベネフィットをはかるエンドポイントを設定することができると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
老年腫瘍学および老年医学のエンドポイントについての検討を欧州臨床腫瘍学会(European Society for Medical Oncology: ESMO)で発表した。現在、論文作成中である。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、より詳細なデータが得られるPubMedからデータを抽出し、エンドポイントの種類だけでなく、その測定方法、解析方法などについても評価する予定である。その上で、学際的な議論をして、高齢がん患者に最適なエンドポイントを提案することとする。
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Causes of Carryover |
データ収集および解析費用、学会渡航費用、論文化費用など
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