2021 Fiscal Year Research-status Report
要介護高齢者に対する歯周病治療普及による誤嚥性肺炎予防の経済評価・分析
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20K18872
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
大久保 麗子 筑波大学, 附属病院, 病院講師 (20829014)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 要介護高齢者 / 歯周病治療 / 誤嚥性肺炎 / 費用効果分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、初年度に行った文献レビューで不足していた特別養護老人ホームの訪問歯科診療に関する系統的レビューを行った。令和元年度介護保険施設アンケート調査によると、特別養護老人ホームにおける専門的口腔ケア実施率は、月4回以上 28.9%、月2~3回 24.9%、月1回16.5%であり、月1回以上は合計70.3%であった。食後の歯磨き等の口腔ケアはほぼ全例で実施されているのに対して、効果的な専門口腔ケアは十分に浸透していない現状が明らかとなった。また、訪問歯科診療を行う歯科診療所の数が少ないことも問題の一つとしてあげられた。初年度に予定していた特別養護老人ホームの実態調査は、新型コロナウイルス感染症蔓延のため延期となっていたが、2021年度に実施することができた。 次に、費用と効果に用いる変数を決定した。誤嚥性肺炎の発症率や肺炎による死亡率、専門的口腔ケアの肺炎予防効果については、Yoneyama 2002, JAGSで報告されている数値を用いることとした。肺炎治療費は、令和元年度医療給付実態調査の後期高齢者肺炎入院費用を用いることとした。専門的口腔ケアに関する費用は論文報告されていないため、専門家の意見をもとに、歯科診療報酬を積み上げて算出した。要介護高齢者、肺炎に関する効用値(質調整生存年:QALY)は文献の数値を引用することした。専用の経済ソフト(Tree Age pro)を用いて作成した判断樹とマルコフモデルに収集した変数データを投入し、要介護高齢者に対する専門的口腔ケアの費用効果分析を行った。結果の解釈は、日本で閾値とされている500万/QALYと比較することとした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
文献レビュー、費用と効果に関するデータ収集、専用の経済ソフト(Tree Age pro)による判断樹とマルコフモデルを作成し、費用効果分析を行い、論文の主たる分析は終了したため。
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Strategy for Future Research Activity |
感度分析を行って、用いた変数の頑健性を評価する。これらの結果をまとめて論文化し、国際学術誌に投稿予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症蔓延の影響で、国内外の学会がオンライン開催となり予定していた旅費が必要なくなったことが大きな理由である。次年度は学会参加やフィールドワークを予定しているため、旅費として使用することを計画している。
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Research Products
(5 results)