2022 Fiscal Year Research-status Report
要介護高齢者に対する歯周病治療普及による誤嚥性肺炎予防の経済評価・分析
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20K18872
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
大久保 麗子 筑波大学, 附属病院, 病院講師 (20829014)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 要介護高齢者 / 歯周病治療 / 誤嚥性肺炎 / 費用効果分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度までに文献レビュー、特別養護老人ホームの実態調査を終えた。 2022年度は、要介護高齢者に対する専門的口腔ケアの費用について、訪問歯科診療に関する書籍及び歯科専門家の意見をもとに、歯科診療報酬を積み上げて1か月あたりの費用を算出した。経済評価専用の経済ソフト(Tree Age pro)を用いて作成した判断樹とマルコフモデルに収集した変数データを投入し、施設入所中の要介護高齢者に対する専門的口腔ケアに関する費用効果分析を行った。その結果、増分費用効果比は4,079,313円/QALYとなり、日本において評価基準とされる閾値500万/QALYと比較すると、費用対効果に優れる結果となった。感度分析を行い、用いた変数の頑健性を確認した。 結果をまとめて国際学術誌Journal of the American Geriatrics Society(IF:7.538)に投稿し2022年10月18日アクセプトされた。本論文は国内で初めての要介護高齢者の歯科診療に関する経済評価であり、専門的口腔ケアの普及が誤嚥性肺炎の予防に有効な政策であるという、政策決定を支援するための経済エビデンスとなりうる。また、高齢者診療や呼吸器診療における歯科診療に関する診療ガイドライン作成にも大きな影響を与えるものである。要介護高齢者の歯科診療のニーズは高いものの、特別養護老人ホームにおける専門的口腔ケア実施率は月4回以上は28.9%といまだ低い現状であり(令和元年度介護保険施設アンケート調査)、実施率の向上にも貢献できる可能性がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
費用効果分析を行い、結果をまとめて国際学術誌に投稿することができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
在宅の要介護高齢者に対しての専門的口腔ケアに関する費用効果分析を行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響で、国内外の学会がオンライン開催となり予定していた旅費が必要なくなったことが大きな理由である。次年度は学会参加を予定しているため、旅費として使用することを計画している。
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Research Products
(3 results)