2020 Fiscal Year Research-status Report
全国の医療系大学のIRを支援する汎用的で操作簡便な効率的データ分析システムの開発
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20K18876
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
沼沢 益行 東京医科歯科大学, 統合教育機構, 特任助教 (40844220)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 教学IR / Institutional Research / システム開発 / 医学教育 / 教育支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
医学教育分野別評価においても重要な役割を担う教学IR(Institutional Research)では、膨大な教学データを個人のID(identification data)で紐づけた上で分析する作業が必須である。一方で、データの紐づけや統計分析を効率良く行うために有用な既存のツールを実用しているIR組織は、日本の全大学の3~4割程度に留まったという報告がある(文部科学省, 2014)。この実情には、各種ツールに精通しているIR教職員が少ないことが影響している可能性が考えられる。 本研究の目的は、全国の医療系大学のIRにおける膨大な教学データの分析を支援するため、あらゆる使用者にとってごく簡便に利用可能な、データを紐づけた上での統計分析を迅速に効率良く行うシステムを開発することである。 2020年度は、VBA(Visual Basic for Applications)により以下のような様々なExcelマクロを作成および改修した。(1)紐づけたいExcelファイル複数を1つのフォルダ内に配置した上で、それらが個人のID(identification data)で紐づけられたデータをワンクリックで自動作成できる。(2)各個人の行と各設問の列から成る回答一覧という汎用的な形式のアンケートデータから、報告書等にそのまま流用可能な集計グラフ一式、および自由記述回答一覧を整頓して並べたレポートを、ほぼワンクリックで自動作成できる。(3)同一設問で複数回(各授業科目等で)実施されたアンケートのデータを1つのフォルダ内に配置した上で、各回の各設問の平均スコア等を一覧でまとめた表をほぼワンクリックで出力できる。(4)その他、複数。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
作成したマクロはいずれも、ほぼワンクリックのみという非常に簡便な操作で実行可能であり、自動処理によりIRに関わる作業時間の大幅な節約に繋がっている。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度は、全国の医療系大学に対して教学データの管理・分析の現状、およびニーズや抱えている課題等に関するアンケート調査を行い、これらの情報を踏まえてシステム開発を進める。
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Causes of Carryover |
研究計画時には想定していなかった新型コロナウイルス感染症が流行したことにより、他大学への現地訪問等を伴う調査が困難となり、計画の一部を2年目以降に実施することとしたため。
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