2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of home-based high-intensity interval training program for cancer survivors.
Project/Area Number |
20K18921
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
街 勝憲 法政大学, その他部局等, 特別研究員 (80838219)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 高強度・短時間・間欠的運動トレーニング / がんサバイバー / 筋力 / 筋機能 / 情報通信技術 / ランダム化比較試験 |
Outline of Annual Research Achievements |
運動習慣のない乳がんサバイバーに対して、研究者らが開発した自体重による高強度・短時間・間欠的トレーニング(habit-Bプログラム)を提供することの、筋力の維持・向上に関する有効性を検証するランダム化比較試験を実施した。対象者は、50名の運動習慣のない術後ホルモン療法以外のがん薬物療法が不要で、術後2~13か月以内、病期Ⅰ~Ⅱaの18歳以上60歳未満の乳がんサバイバーとした。運動は、自体重を利用した動きを20秒間実施し、10秒間の休息を挟んで8セット繰り返すプログラムとした。habit-B群は、週に3回、合計36回(12週間)のセッションを実施した。介入6週間までは、対面あるいはオンラインによる運動指導を週に1回実施した。それ以外はスマートフォンアプリ内の動画を参考に、参加者が運動を実施した。運動の実施状況の確認は、ウェアラブルデバイス(Fitbit versa)で確認した。54名が研究参加に同意したが4名が同意撤回、合計50名を登録、対照群25名、habit-B群25名にランダムに割り付けた。参加者の登録時の属性情報(平均±標準偏差)は、年齢48±6歳、BMI 21.0±2.1 kg/m2、レッグプレスの最大挙上重量(kg)94.6±31.8 kg、握力 22.7 ± 4.2kgwであった。主要エンドポイントであるレッグプレスの最大挙上重量の測定を終了した。レッグプレスの最大挙上重量は、対照群と比較してhabit-B群で有意に増加した(平均差13.5 [95% CI、2.9 to 24.1]、p < 0.01)。また、現在までにフォローアップデータの収集を終了した。データクリーニング、データ固定が完了し、データの解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では国立がん研究センター研究倫理審査委員会の承認を得た後、参加者リクルートを開始した。新型コロナウイルス感染拡大・政府による緊急事態宣言発出に伴って、目標登録数は60例であったが、54名が研究参加に同意した時点で参加者リクルートを終了した。4名が同意撤回したため、合計50名を登録、対照群25名、介入群25名にランダムに割り付けた。主要エンドポイントである筋力の測定を終了した(予定期間内の測定:38名、新型コロナウイルス感染予防対策に伴う予定期間外の測定:6名)。50名中6名で主要エンドポイントの測定を実施できなかった(脱落:1名、感染リスク回避のため:3名、測定可能期間終了のため:1名、体調不良のため:1名)。 現在までに、主要エンドポイントに関する解析を完了している。また、フォローアップデータのデータ収集が終了し、データクリーニング、データ固定が完了した。筋力及びその間接的指標、主観的指標アウトカムの解析中である。
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Strategy for Future Research Activity |
フォローアップデータに関する評価として、介入群と対照群で主観的指標の差を検定し、habit-Bプログラムの有効性を検討する。データ解析完了後、主要エンドポイントならびにフォローアップデータに関する論文を執筆、投稿と合わせて国内外における学会において発表を行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、実験の規模縮小のために人件費の支出が無かったこと、国内外の学会がオンライン開催となったために旅費の支出が無かったことから次年度使用額が生じた。次年度は、論文投稿のための費用ならびに国内外の学会が現地開催となるため学会参加費・旅費として予算を使用予定である。
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