2021 Fiscal Year Research-status Report
思春期における自尊心低下のリスク解析と自尊心低下による問題行動へのリスク解析
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20K18929
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
水野 君平 北海道教育大学, 教育学部, 講師 (90862532)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 自尊心 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は新型コロナウイルスによる影響があったものの,学会参加や文献の渉猟による情報収集を進めつつ,北海道スタディの協力者に対するデータ収集を行い,社会調査の2次分析データから,本研究の最終的なデータ分析手法の選択と必要なコードの確認を行った。 具体的には東京大学社会科学研究所附属社会調査・データアーカイブ研究センターSSJデータアーカイブから小学6年生を4年間追跡した子どもと親のデータを取得し,親の養育態度が子どもの自尊心の発達的変化に与える影響を検討した。分析の結果,4年間の自尊心の全体的な変化の傾向は低下傾向であることがわかった。そして自主性を尊重しつつ適度に統制を図る養育を受けている子どもほど6年生時の自尊心が高く,子どもに対して関与もせず子の涵養を図らないような養育を受けている子どもほど4年間の自尊心低下の程度が強まることが示された。 自尊心データについては現在,2時点目のデータを収集している最中である。データ分析手法については,Mplusを用いて3時点の経時的データに適合する分析である潜在クラス成長分析(LCGA)と混合成長曲線(GMA)が用いれることや,その分析コードが実行できることを確認した。次年度もデータ分析来年度も引き続きパネルデータの収集と先行研究のレビューを行うことで子どもの自尊心,問題行動に関する研究をすすめる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
データ収集自体は概ね問題なく進んでいる。しかし、今年度は1時点目の自尊心データを使ったサブ的な解析を予定したが、2時点目の自尊心データのほうがサンプルサイズが大きいことが判明し、2時点目データを用いたサブ的な解析をすすめることとしたため。
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Strategy for Future Research Activity |
第3時点の自尊心データおよびアウトカムのデータ収集を目指しつつ,サブ的な解析を含め研究を推進する。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の感染拡大で学会は全てオンライン開催か延期となり出張がでず、旅費の執行がなかったため。
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