2023 Fiscal Year Annual Research Report
ピロリ菌の除菌による血清ペプシノゲンなどのバイオマーカの変化に関する検討
Project/Area Number |
20K18938
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
渡邉 美貴 愛知教育大学, 教育学部, 講師 (60773695)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ピロリ菌除菌 / 血清ペプシノゲン / 萎縮性胃炎 / 胃がん予防 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本多施設共同コーホート研究(J-MICC study)岡崎研究の参加者を対象とした。参加者は459人で、血清ピロリ菌抗体、血清ペプシノゲンよりピロリ菌感染の有無と胃の萎縮状況を判断した。採血ができなかった5人を除いた454人(男性172人、女性282人)を解析対象とした。 J-MICC岡崎研究のベースライン調査(2007年2月-2011年8月)において測定した血清ピロリ菌抗体価、血清ペプシノゲンのデータ及び本調査で収集した除菌治療の有無より、「ピロリ菌未感染者:A群」、「ピロリ菌感染者で除菌なし:B群」、「ピロリ菌感染者で除菌あり:C群」の3群に分けたところ、それぞれ、218人(48.0%)、112人(24.7%)、124人(27.3%)であり、本調査時の平均年齢(標準偏差)は、56.1(6.9)歳、55.5(6.5)歳、58.2(7.4)歳であった。J-MICC岡崎研究のベースライン時の血清ペプシノゲン(PG)の平均値(標準偏差)は、PG1では、A群50.0(23.1)ng/dL、B群53.5(45.1)ng/dL、C群59.7(26.7)ng/dLであり、PG1/PG比は、A群6.6(1.6)、B群5.1(2.3)、C群4.9(2.1)であった。本研究の調査より、PG1は、A群67.4(63.4)ng/dL、B群60.9(27.4)ng/dL、C群57.1(44.9)ng/dLであり、PG1/PG比は、A群7.0(1.5)、B群6.0(1.9)、C群6.5(1.6)であった。J-MICC岡崎研究のベースライン時の結果と比較して、胃の萎縮が進んだという結果は認められなかった。ピロリ菌感染により胃の萎縮が進行し除菌により改善される可能性を考えたが、本研究では胃の萎縮に対するピロリ菌除菌の影響は認められなかった。
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