2021 Fiscal Year Annual Research Report
前向きゲノムコホート研究の縦断解析による循環器疾患の発症リスク予測モデルの構築
Project/Area Number |
20K18943
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
藤井 亮輔 藤田医科大学, 医療科学部, 助教 (60823846)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ゲノム疫学 / ポリジェニックリスクスコア / 高血圧 / 遺伝統計学 / コホート研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度は、日本多施設共同コホート研究(J-MICC Study)の集団において、ポリジェニックリスクスコア(PRS)と高血圧との関連を探索した。また、PRSと日本人集団の生活習慣との高血圧に対する交互作用を検討した。 J-MICC Studyのベースライン調査に参加した35-69歳の日本人集団のうち、ジェノタイピングされた11,252名を対象集団として解析を行った。PRSの構築には、バイオバンク・ジャパン(BBJ)から公開されている過去のゲノムワイド関連解析(GWAS)の結果を用いて、ターゲットデータ(n = 7,876)で構築し、テストデータ(n = 3,376)でその性能を評価した。高血圧の定義は、収縮期血圧(SBP)が130mmHg以上、または拡張期血圧(DBP)が85mmHg以上、または降圧剤を服用している場合とした。 PRS第一五分位(Q1)と比較して、PRS第五五分位(Q5)の高血圧の有病率は、従来の危険因子と独立して高かった(OR:2.24、95%CI:1.68-2.98)。また、PRS Q1とQ5の平均SBPおよびDBPの差は、それぞれ6.38(SE, 1.13)および3.88(SE, 0.73)mmHgであった。PRSと修正可能な危険因子(喫煙、アルコール摂取、座位時間、肥満)の組み合わせを反映したサブグループでも、高血圧の有病率と関連していた。 本内容は、第32回日本疫学会学術総会(2022年1月27日)の優秀演題賞セッションで発表された。
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Research Products
(2 results)