2022 Fiscal Year Annual Research Report
Less Is More:「低価値医療」の日米比較
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20K18956
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
宮脇 敦士 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (30841928)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | Heath Services Reserach / Choosing Wisely |
Outline of Annual Research Achievements |
低価値医療は、医療費の増加につながり、過剰診断や過剰治療による患者への害にもつながる可能性があり、質の高い医療の提供を阻害することが少なくない。 2012年に米国内科学会が医療現場でよく用いられる低価値医療を特定するための「Choosing Wisely」イニシアチブを開始して以来、20カ国以上で同様の臨床主 導のイニシアチブが導入されているが、どの程度臨床現場で低価値医療が提供されているのかの包括的な研究は、北米以外でほとんど行われていない。我々は、 2020年度に26の専門科の専門医パネルを組織し、妥当なクリニカルエビデンスを持つ「低価値医療」を同定し、クリニカルエビデンスの「ダブルチェック」を独 立した医師とともに行い、潜在的な低価値医療のリストを作成した。 2021年度は、その同定した低価値医療が、レセプトデータベースで測定可能か、測定できるならば、どのようなアルゴリズムで同定できるのか?をレセプトデータベースの扱いに慣れた複数の医師で検討し、低価値医療の同定を行うためのアルゴリズムを作成した。その際に、感度の高い「広い」定義と特異度の高い「狭 い」定義を作成した。最終的に35項目の「測定可能な」低価値医療を同定した。 2021年度の後半は、このアルゴリズムを元に、大規模な病院請求データを用いて、日本の急性期病院の入院および外来における低価値医療を検証した。その結 果、急性期病院の患者の少なからぬ割合が低価値医療を受けていることが明らかになった。2022年度はこの結果を論文にまとめ、公表された(Miyawaki et al. BMJ Open, 2022)。今後の低価値医療研究の ために、上記の低価値医療の同定のアルゴリズムを論文のAppendixに公開した。また医療の質という点で関連した論文を数編出版した。
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