2020 Fiscal Year Research-status Report
「職場の『働きやすさ』評価尺度-病院看護師長用-」の開発
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20K18992
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Research Institution | Teikyo University of Science & Technology |
Principal Investigator |
鹿島 嘉佐音 帝京科学大学, 医療科学部, 助教 (80828153)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 働きやすさ / 看護師長 / 職場環境 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、病院に就業する看護師長の「働きやすさ」に着眼し、看護師長が「働きやすい」「働きにくい」を判断する際に用いる基準の全容を解明するとともに、「職場の『働きやすさ』評価尺度-病院看護師長用-」を開発することを目的とする。本研究は、次の段階を経て研究目的の達成を目指す。第1に、病院に就業する看護師長を対象に質問紙調査を実施し、看護師長が日常の職業生活の中でどのような状況を「働きやすい」「働きにくい」と知覚しているかをデータとして収集する。また、収集したデータの質的帰納的分析を通し、看護師長が「働きやすい」「働きにくい」をどのような基準に基づき判断しているかを解明する。第2に、第1段階の分析結果を基盤とし、信頼性と妥当性を確保した尺度を開発する。 令和2年度は、質問紙調査に先立ち、看護師長の「働きやすさ」に焦点を当てた研究を概観するために、次の通り文献検討を行った。医中誌Web Ver.5を使用し、1983年から2020年に発表された研究を検索した。キーワードに、「看護師長」、「働きやすさ」、「働きやすい職場」、「職場環境」を用いた。検索された研究48件を概観した。その結果、看護師長の「働きやすさ」に焦点を当てた研究は存在しなかった。また、看護師長に焦点を当てた研究の多くは、看護師長が管理的役割をより良く遂行するための示唆を得ることを目的としていた。検討を通し、看護師長の管理的役割の質向上に対する関心が高い一方、看護師長にとっての「働きやすさ」そのものへの関心は低いことが示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
令和2年度は、全国調査に使用する質問紙の内容的妥当性の確保に向けた調査を計画していたが、COVID-19感染拡大による混乱のもと調整が困難であったため。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度は、質問紙の内容的妥当性確保に向けた調査を行う。また、看護師長の知覚する「働きやすさ」と「働きにくさ」の全容を質的帰納的に解明するために、質問紙法によるデータ収集を行う予定である。
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響により、旅費の執行ができなかった。また、令和2年度は、謝金が発生しなかった。令和3年度、調査に関わる郵送費や交通費、謝金に使用する予定である。
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