2022 Fiscal Year Research-status Report
看護学生の倫理的実践能力を開発する包括的倫理教育プログラムの構築と効果の検証
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20K18994
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
村松 妙子 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (90402255)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 看護倫理 / 倫理教育 / アクティブラーニング |
Outline of Annual Research Achievements |
講義形式の看護倫理教育だけでは学生の倫理的能力の育成には不十分であり、臨床現場にある倫理的問題を認識し、それに対応することは困難であるということが明らかになっている。学生が倫理的問題に遭遇した時に、それを「倫理的問題」として認識し、倫理的対応を実践するには、倫理的な専門知識の習得だけでなく、ディベートなどアクティブラーニングを活用した段階的な包括的教育プログラムの構築が必要である。これらによって、学生の倫理的能力の育成することで、患者の尊厳を尊重した質の高い看護ケアの実践が期待される。これまでに、アクティブラーニングを活用した看護倫理教育の包括的プログラムの構築や検証の報告はない。本研究は、学生が倫理的問題に遭遇した時に、それを「倫理的問題」として認識し、倫理的対応を実践できる能力の育成を目指し、専門知識の習得だけでなく、ディベートなどアクティブラーニングを活用した段階的な包括的教育プログラムを構築すること、そのプログラムの教育効果の検証を目的としている。 これまでに、倫理的専門知識の教授に関する教育方法の検討と、本研究の目的に適したディベートの主題と実施方法について検討を重ねてきた。 令和4年度はディベートテーマの検討と、教育効果検証のための介入研究の計画書の立案、倫理審査委員会への申請を行った。 倫理審査の承認後、研究参加者の募集を行ったが、予定人数の2割しか集まらなかったため、今後も予定人数を満たすまで募集と介入研究の実施を複数回行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍の影響により、グループワークの実施が難しかったこともあり、全体的に遅れている。また、研究参加者を募集したものの、参加人数が少なく、1回の実施では分析に必要なデータが集まらなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
分析に必要な人数が集まるまで、研究参加者を募り介入研究を継続していく。 人数が集まらない場合は、現在1学年に参加者を限定しているが、2学年に対象者を拡大することも検討する。 研究期間を1年延長する予定である。
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Causes of Carryover |
研究の進捗が遅れていること、コロナ禍の影響もあり、学会参加がオンラインとなったため旅費が計上されなかったことが差額が生じた主な原因である。 また、研究参加者が募集よりも大幅に少なかったため、謝礼が少なくなっている。 次年度には謝礼と学会参加、論文投稿にかかる費用として使用予定である。
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