2020 Fiscal Year Research-status Report
褥瘡の再発予防を目的とした創閉鎖部リモデリング評価指標の創成
Project/Area Number |
20K18999
|
Research Institution | Toyama Prefectural University |
Principal Investigator |
浦井 珠恵 富山県立大学, 看護学部, 講師 (20808670)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 褥瘡 / 再発予防 / 局所ケア / 創閉鎖部 / リモデリング |
Outline of Annual Research Achievements |
褥瘡は治癒に至っても同部位へ再発することがあり、患者の大きな負担となる。褥瘡の治癒判定時期と創閉鎖部組織の成熟時期との間にタイムラグが生じている現状に着目し、創閉鎖後に生じるリモデリング過程を評価する指標が必要であると考えた。本研究では、これまでに研究代表者が実施してきた「リモデリング過程を経時的に評価可能なパラメーターの選定」と「動物モデルを用いたバイオマーカーの組織学的検討」の結果を踏まえ、褥瘡の創閉鎖部から検出されるコラーゲン量の経時的推移ならびに再発の有無による検出量の違いを明らかにする。 現在、新型コロナウイルス感染症予防のために調査施設への立ち入りが難しい状況が続いていることを考慮し、初年度は研究方法ならびに研究スケジュールの再検討を行うこととした。現時点で研究計画への追加を予定している内容は、褥瘡が治癒判定されてから創閉鎖部に生じる肉眼的変化ならびに再発する前に生じる肉眼的変化を明らかにすることである。明らかになった肉眼的変化と褥瘡の創閉鎖部から検出されるバイオマーカーの経時的推移の結果とを対応させて分析することで、創閉鎖部の所見で再発のハイリスク状態を推察することは可能かについても検討する。研究方法は、褥瘡の創閉鎖部を撮影した写真を用い、治癒判定されてから約2ヵ月間の創閉鎖部の特徴を質的スケッチ技法で抽出する。期間中に褥瘡が再発しなかった創閉鎖部と褥瘡が再発した創閉鎖部をそれぞれ分析し、褥瘡の再発ハイリスク状態で生じる肉眼的変化を明らかにする。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究は療養病棟を有する一般病院で調査を行う計画を立てていたが、新型コロナウイルス感染症予防のために調査施設への立ち入りが難しい状況が続いている。そのため、研究方法ならびに研究スケジュールを再検討しているため。
|
Strategy for Future Research Activity |
過去の研究データの二次解析を行い、褥瘡が治癒判定されてから創閉鎖部に生じる肉眼的変化ならびに再発する前に生じる肉眼的変化を明らかにすることを試みる。国内の新型コロナウイルス感染症の状況をみながら、臨床調査開始に向けて研究倫理審査申請などの準備を進める。
|
Causes of Carryover |
臨床調査開始の見通しが立たないため、使用期限のある試薬等を購入することができなかった。そのため、初年度の余剰金は次年度以降の必要物品購入費用に充てる。
|