2022 Fiscal Year Research-status Report
工学的デバイスを使用した、臨床看護職者の用手的駆血手技における駆血圧差の実態
Project/Area Number |
20K19021
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中島 一成 大阪大学, 大学院医学系研究科, 招聘研究員 (40769874)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 看護師 / 駆血圧 / 用手的手技 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は引き続きコロナ禍が継続しており、社会情勢や医療機関の逼迫状況から研究データを収集するための被験者である医療従事者(臨床看護職者)の負担を最小限にすべく、研究再開時期の見極め、対象施設の絞り込みや対象人数の限定化を検討した。 対象施設の選定においては、実験予定の場所から比較的短距離に位置し、移動的な負担を軽減できる関西圏近郊の医療機関で勤務従事する臨床看護職者に協力依頼をする方向性で確定。 また対象者の選定においても、過剰に被験者を選定するのではなく、当該研究における目的を達成するための最小人数での被験者協力となるような統計学的な効果量を考慮したうえで、臨床看護職者の看護師経験年数や勤務従事部署による特性を加味した対象者選定の方向性を決定するに至った。対象者の部署特性に関しては、日常的に臨床現場で患者へ駆血手技を施している頻度が高い部署と低い部署が存在しており、部署特性による駆血圧力値や駆血への意識や実際の手技が比較が実施できるように被験者の選定を検討のうえ、実施計画に反映させた。 実際の被験者への実験実施による研究データの収集等、研究再開時期の選定については、2023年5月8日をもって新型コロナウィルス感染症が5類相当へ引き下げられるタイミングでの再開が適切と判断できるため、5類相当への引き下げが実施された後、その時の感染者数の状況、社会情勢、医療機関の逼迫状況を注視しながら本格的な再開を検討していくものとする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当該年度も引き続き新型コロナウィルスの感染状況や社会情勢、医療機関における逼迫度合等の懸念材料があったことから、人(被験者)を対象とする医学系研究を進めるにあたり、非常に慎重な判断や研究データ収集の実施タイミングを図る必要性が生じた結果、研究の進捗状況としては、本研究の根幹部分であるデータ収集がまだ実施できていない状況であり、やや遅れていると判断した。 現状研究のデータ収集に必要な実験機材(駆血圧力値を測定する機器)は既に準備済みであり、2023年5月8日をもって新型コロナウィルスの類別区分が5類相当に引き下げられるタイミングで社会情勢や協力を要請する医療機関の逼迫状況、医療従事者の勤務における繁忙状況などを注視しながら、そのタイミングを今後見計らって集中的にデータ収集以降の研究再開を実施する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年5月8日に新型コロナウィルス感染症の類別指定が5類相当に引き下げられたことから、現状の社会情勢や医療機関のコロナ感染者への対応による逼迫状況を見る限り、被験者への協力要請のもと研究データ収集の再開が可能な状況となったと思われる。 引き続き新型コロナウィルス感染症を予防するための十分な感染防御策を講じながら、今年度は過去からこれまでのコロナ禍において停滞していた臨床看護職者の用手的手技における駆血圧力値の測定データの収集、収集した数的データの解析、そして得られた知見を基に学術論文としてまとめ上げる研究の一連のプロセスを集中的に進めていくものとする。
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Causes of Carryover |
当該年度は新型コロナウィルス感染症のコロナ禍の影響が大きく、社会情勢や医療機関の逼迫度合を鑑みた結果、予定していた被験者への実験実施による研究データの収集が実施できなかった。 よって当該年度は実験協力被験者への謝礼金支出等による研究費の支出額が0円となったため、次年度への繰り越し金に至った。 次年度へ繰り越した残額は、予定通り被験者への実験協力に対する謝礼金や実験の結果解明に至った新たな知見を、今後学会発表や学術論文として形成する際の費用として執行予定である。
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