2020 Fiscal Year Research-status Report
The effect of psychological safety perception to the team on nursing competency in newly graduated nurses.
Project/Area Number |
20K19022
|
Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
浅海 菜月 山口大学, 大学院医学系研究科, 助教 (00761032)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 新人看護師 / 社会的相互作用 / 看護実践能力 |
Outline of Annual Research Achievements |
新人看護師の看護実践能力を効果的に育成することは、新人看護師のリアリティショックを軽減するだけでなく、職場定着を促進し、ひいては看護職の人材確保につながると期待されている。本研究は、知識・スキル教育に重点が置かれてきた従来の新人看護師教育を、病棟における看護師チームという新たな観点から捉え、新人看護師教育の在り方を検討する。先行研究において、看護師チームの社会的相互作用から生まれるチームの雰囲気に着目し、メンバーの心理的安全の認識が進んだ結果としてメンバーの自由な発言、問題提議、援助要請が可能となり、質向上に向けた取り組みに結びつくという心理的安全モデルが提唱されている。しかし、心理的安全モデルを看護師の職務場面に応用したわが国における研究はない。そのため、本研究では新人看護師のチームにおける心理的安全認識と看護実践能力の関係を明らかにすることを目的とする。まず、チームの人間関係に関する安全認識を評価する測定尺度が存在しないことから、日本語版チームに対する心理的安全(Psychological safety)尺度看護師用(Japanese version of Team Psychological Safety for Nurses : JPSN)の作成と,信頼性,妥当性の検討を行い、わが国の看護師を母集団とした測定尺度を開発した。R3年度からは、作成したJPSNを用いて、新人看護師が看護師チームに対して心理的な安全を認識することが、新人看護師の看護実践能力の向上に影響するという仮説を検証していく。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Edmondson(1999)が作成したチームにおける心理的安全測定尺度(Team Psychological safety scale)7項目を邦訳した。心理学を専門とする研究者や英語を母国語とする研究者との議論から,JPSN暫定版を作成した。次に、JPSN暫定版の信頼性・妥当性の検討に向け、全国の看護師を対象にインターネットによる調査を行うことができた。
|
Strategy for Future Research Activity |
新人看護師が、病棟チームに対して心理的な安全を認識することが、新人看護師の看護実践能力の向上に影響するという仮説を検証する。具体的には、新人看護師を対象に、JPSNと看護実践能力の関連を明らかにすることを目標とする。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大に伴い、参加を予定していた学会がオンラインでの開催となったことにより、交通費や宿泊費として計上していた予算が余剰金となった。次年度、調査にあたっての物品の購入に使用する予定である。
|