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2023 Fiscal Year Research-status Report

高齢者の尊厳を重視したコミュニケーション力向上を目指す看護学生向け電子教材の開発

Research Project

Project/Area Number 20K19028
Research InstitutionToyama Prefectural University

Principal Investigator

細田 恵莉奈  富山県立大学, 看護学部, 助教 (80846139)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2025-03-31
Keywords尊厳 / 高齢者 / コミュニケーション / 認知症 / 教材開発
Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、感覚・認知機能の低下のある高齢者の尊厳を重視したコミュニケーション力を向上させるために、看護学生を対象とした自己学習用のWeb教材の開発と評価を行うことである。
今年度は、昨年度実施したA県内の総合病院9施設の若手看護師を対象とした、コミュニケーションが図りにくい患者の体位変換技術における、「見る・話す・触れる」ケア技術とポジショニング技術の実践に関する認識の程度について無記名自記式質問紙調査の分析を行った。
分析結果より、若手看護師は「目を見る」必要性や「穏やかな優しい口調」で話すことは意識できているが、「患者の尊厳に配慮したポジティブな内容」で話すことは意識されていないこと、患者に触れる時間や範囲を広げるなどの看護技術が不足していることが明らかとなった。今回の調査結果は、第5回日本ユマニチュード学会で口頭およびポスター発表を行った。
若手看護師の体位変換技術に関する調査結果をふまえて、看護師の体位変換技術に関する現任教育では、尊厳を重視した内容がどの程度含まれているのか、教育課題を整理することは本研究の基礎的資料となると考え、日本での体位変換技術の看護師現任教育に関する文献レビューを行い、教育内容・方法と教育課題を抽出した。
分析結果より、教育内容・方法は実体験や勉強会による褥瘡予防のための体位調整の方法に主眼が置かれており、患者の尊厳に配慮した声かけや患者への触れ方などの具体的なケア方法に関する内容は抽出されなかった。教育課題として、個別性のある援助の重要性の認識は高まっているがそのための具体的なケア技術に関する教育はされておらず、具体的なケア技術の教育が必要である。今回の調査結果は、The 27th East Asian Forum of Nursing Scholars Conferenceにてポスター発表を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

研究計画では、教材分析や面接調査の結果をふまえて、看護学生のコミュニケーション力向上を目指した学習プログラムの設計および電子教材を作成し、パイロットスタディと教材の改良を行い、開発した電子教材を用いた本調査を看護学生に実施する予定であった。
しかし、看護基礎教育に必要な教育要素を抽出するための若手看護師を対象とした質問紙調査の分析と体位変換技術に関する看護師現任教育の文献レビューに時間を要し、面接調査と学習プログラムの設計および電子教材の作成を実施することができなかった。

Strategy for Future Research Activity

①看護系大学に勤務する教員を対象とした、看護学生の感覚機能や認知機能の低下した高齢者とのコミュニケーションの実態(戸惑いや難しさを感じたり、コミュニケーションがスムーズに図れていないと実感した事例や、その場面での指導内容)について、面接調査を実施し、カテゴリー化を行い分析する。
②令和2~3年度に実施した教材分析の結果、令和4~5年度に実施した若手看護師を対象とした質問紙調査の結果、令和5年度に実施した体位変換技術に関する看護師現任教育の文献レビューの結果を基に、看護学生向けの感覚機能や認知機能の低下した高齢者とのコミュニケーション力向上を目指した学習プログラムを設計し、電子教材の試作、パイロットスタディ、本調査へと進めていく。

Causes of Carryover

若手看護師を対象とした質問紙調査の分析や体位変換技術に関する看護師現任教育の文献レビューや学会発表に時間を要し、教員を対象とした面接調査や学習プログラムの設計を実施することができなかった。
未使用分は、大学教員への面接調査費用、および学習プログラムの設計と電子教材の試作や開発のための費用に充てる。

  • Research Products

    (2 results)

All 2024

All Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] 若手看護師の体位変換技術の実践に関する認識の実態-ユマニチュードとポジショニングのケア技術-2024

    • Author(s)
      細田 恵莉奈、山本 麻理奈、岩崎 涼子、岡本 恵里
    • Organizer
      第5回日本ユマニチュード学会
  • [Presentation] Literature Review of in-Service Nurse Education on Position-Changing Skills-Educational Issues for Dignity-Based Care-2024

    • Author(s)
      Erina Hosoda,Marina Yamamoto,Eri Okamoto
    • Organizer
      The 27th East Asian Forum of Nursing Scholars Conference
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2024-12-25  

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