2023 Fiscal Year Research-status Report
炎症性腸疾患患者への妊娠・出産に関する支援:情報提供内容の集約と有効性の検討
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20K19049
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
川上 明希 東京医科歯科大学, 大学院保健衛生学研究科, 准教授 (00734021)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 炎症性腸疾患 / 妊娠 / 出産 |
Outline of Annual Research Achievements |
女性炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease, IBD)患者とそのパートナーを対象とした妊娠・出産に関わる経験と支援ニーズについてオンラインインタビューを実施した。 方法:適格基準は以下の選択基準いずれも満たす18-45歳の「女性IBD患者のみ」または「女性IBD患者とそのパートナー」合計20名程度とした:1) IBDの診断を受け、治療のために定期的に通院中、2) 現在妊娠していないが妊娠希望、または、妊娠中、または、出産後2年以内、のいずれかに該当。パートナーは、女性IBD患者が上記基準を満たしていて参加意向のある者とした。 インタビュー内容は、IBDの治療経過、環境、妊娠前、妊娠中、出産・産後の経験、医療者からの情報提供や話し合いの内容、情報や支援ニーズとした。 結果:対象は女性IBD患者14名、パートナー5名であった。インタビュー時点妊娠していない者は9名、産後の者は5名であった。医療者から得た情報提供内容やその詳細は様々であった。妊娠前の患者はインターネット等で自ら情報収集しているものの、自分のケースと合致しているかわからず不安を抱いていた。また、妊娠する前に再燃してしまうことへの焦りを感じていた。産後では、皆喜びを感じている一方IBD症状と子育ての両立に試行錯誤していることが明らかになった。パートナーの多くは、自身は患者の症状を完全に理解することはできないものの、積極的に情報収集や支援をしていた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
オンラインで効率的にインタビューをすることができ、2024年度はこの結果を活かし、次の計画に進めることができると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
インタビュー結果をもとに、量的な調査に進める。また、IBD専門家にインタビュー結果を提示し、フィードバックを得る。
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Causes of Carryover |
次年度にオンライン量的調査をする計画に変更になったため。
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