2020 Fiscal Year Research-status Report
術前外来導入に向けた手術室看護師のための術前看護実践支援ツール開発及び有用性評価
Project/Area Number |
20K19057
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Research Institution | Toyama Prefectural University |
Principal Investigator |
竹口 将志 富山県立大学, 看護学部, 助教 (40846169)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 周術期看護 / 周手術期看護 / 手術看護 / 手術室看護師 / 術前外来 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、手術室看護師の術前看護実践に関する支援ツールを開発し、導入することで手術室看護師の業務負担の変化を明らかにすることを目的として実施している。 本研究目的に基づき、2020年度は北陸地区における手術室看護師が行う術前外来の実態について、アンケート調査を実施した。対象は北陸地区における400床以上の施設のうち、承諾を得られた10施設の管理者(手術室管理者、もしくは手術室管理者に準ずる者)と手術室看護師とした。10施設の管理者10名中8名(80%)から回収し、術前外来の実施は5名(62.5%)、未実施は3名(37.5%)であった。術前外来に期待する効果として、患者のリスク管理が8名(100%)と最も多く、術前外来の課題では人手・時間の不足が8名(100%)と最も多くみられた。 10施設の手術室看護師218名のうち166名(76.2%)から回収され、有効回答は163名(有効回答率98.2%)であった。術前外来に期待する効果としては「患者のリスク管理」、「患者の不安軽減」が、術前外来を実施・未実施施設ともに約8割が期待をしていた。また、「手術室看護師が実施する必要」があると回答した者は約9割と高くみられた。術前外来を実施している施設では「業務負担の増加」がないと回答した手術室看護師は41.1%みられた。 現在、得られたデータを分析中であり、傾向の詳細や特徴は今後明らかにしたいと考える。これらの実態調査をもとに、先進的な術前外来の取り組みを実施している施設へ視察調査を行い、文献検討と合わせて術前看護実践支援ツールの原案の作成を目指したいと考える。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度に北陸地区の手術室看護師による術前外来の実態調査を行った際、アンケート作成及びデータ収集に多くの時間を要したため、予定より遅れている。また、COVID-19の感染状況から、当初予定していた先進的に術前外来の取り組みを実施している施設への視察調査を行うことが困難な状況のため遅れている状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年度に実施した北陸地区へのアンケート結果と先進的に術前外来に取り組んでいる施設への視察調査をもとに、アンケート項目の抽出を行う。抽出内容をもとに全国的なアンケート調査を実施する予定である。術前外来の実施施設と未実施施設の違いを明らかにし、医療従事者と共に手術室看護師における術前看護実践支援ツールの原案を作成したいと考える。
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Causes of Carryover |
2020年度はCOVID-19の影響により、北陸地区の手術室看護師による術前外来の実態調査に留まってしまったため、当初予定していた先進的に術前外来の取り組みをしている施設への視察調査ができない状況であったため、次年度使用額が生じた。 2021年度はCOVID-19の感染状況を把握しつつ視察調査を実施していく予定であること、視察調査結果から医療従事者と共に術前看護実践支援ツールの原案を作成することから、次年度使用額を含めた助成金が必要である。
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Research Products
(1 results)